Radeon RX 9060 XT のスペックや発売時期などがリーク。コスパ重視で4月中に発売予定
AMDは、2025年6月までに投入を計画しているミドルレンジGPU「Radeon RX 9060」シリーズについて、準備を進めているようです。各国の認証機関には、すでにAIB(Add-In Board)パートナー製の「Radeon RX 9060 XT」と見られるモデルが登録され始めています。今回、このRadeon RX 9060シリーズに関するスペック、性能、そして発売時期についての新たなリーク情報が登場しました。

Moore’s Law is Deadによると、Radeon RX 9060シリーズとして最初に投入されるのは「RX 9060 XT」のみとなり、現行のRX 7000シリーズにおけるRX 7600(無印)のような下位モデルは、少なくとも初期段階では用意されない見通しとのことです。
RX 9060 XTのスペックとして、GPUコアにはRDNA 4アーキテクチャを採用した比較的小型でコストを抑えた「Navi 44」が採用されるようです。Compute Unit(CU)数は合計32基になるとのことです。
メモリーはバス幅が128-bitで19.5~20 Gbpsで動作するGDDR6を8GBまたは16GB搭載し、消費電力は150W~200Wになる見込みで現行のRadeon RX 7600 XTと同等かそれ以下の消費電力になるようです。ただ、注意点としてハードウェアエンコーダーを搭載しない可能性があるようで、ゲームをしながら配信と言う用途には不向きとなりそうです。
性能はAMDとしてはGeForce RTX 4060 Tiを超えることを目指している一方で、Radeon RX 7700 XTは超えられない見通しとのことです。
RX 9060 XTの競合のミドルレンジグラフィクスカードのGeForce RTX 5060 Tiは先代のRTX 4060 Tiに対して10~15%の性能向上が予想される一方で、RTX 4070を超えることは不可能とも言われています。そのため、RX 9060 XTの性能はRTX 4060 TiとRTX 5060 Tiの間に位置すると考えられ、ラスタライズではRTX 5060 Tiに近く、レイトレーシングはRTX 4060 Ti並みか若干劣るレベルになる可能性が高いです。
ただ、性能でRTX 5060 Tiを超えられなくてもRX 9070 XTで成功を収めたようにコストパフォーマンスでNVIDIAに対抗することを計画しているのか、かなり競争力ある価格での発売を計画しているようです。
価格はRadeon RX 9060 XTの16GBモデルは$379への設定が検討されているようで、RTX 5060 Ti 16GBの$429に対して$50ほど安価に、また8GBモデルは最大で$299と言うことでこちらもRTX 5060 Ti 8GBの$379に対して$80とかなり安い価格で登場するようです。この価格が仮に事実であれば日本ではRX 9060 XTの16GB版が7万円以下、8GB版が6万円以下とRTX 5060 Tiよりそれぞれ1万円ほど安価に販売されると言えそうです。
ただし注意点として、価格設定はNVIDIAの動向に加え、アメリカの関税なども考慮して決定されるため最終的に変わる可能性が残されています。ただ、AMDの方針としてRX 9070 XTと同じようにNVIDIAより高いコストパフォーマンスを目指す戦略から変更は無さそうです。
発売時期については、2025年4月24日までに発売することを目指しているようで、GeForce RTX 5060 Tiの発売日に可能な限り近づけるなどRX 9070シリーズに似た戦略が取られるようです。
AMDはRX 9060 XTより先に発売したRX 9070 XTでは同時期に発売されたRTX 5070 Tiを上回るコストパフォーマンスを実現することで、成功とも言える販売状況になっていますが、ミドルレンジでよりシェアを取れることが期待できるRadeon RX 9060 XTで同じような成功を再現することが出来るのか、特に消費者にとってはどれだけ高いコストパフォーマンスを発揮するのかなど今後の動向に注目です。
AMD 9060 XT Specs & Supply Leak, RTX 5060 Ti Price | Moore’s Law is Dead
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