Zen 6 搭載 Ryzen は12、24、32コア構成で登場。最大128MBのL3キャッシュ搭載
AMDは2026年頃を目標として、Zen 6アーキテクチャを採用したコンシューマーおよびサーバー・データセンター向けCPUの投入を計画しています。デスクトップ向けCPUについては『Medusa Ridge』というコードネームで開発が進んでいますが、今回、そのデスクトップ向けZen 6 CPUのコア数やキャッシュ容量など基本的な仕様に関するリーク情報が新たに登場しました。


Chiphellで著名なリーカーのZhangzhonghao氏が公開した情報によると、Zen 6アーキテクチャを採用したMedusa Ridgeでは12コア、24コア、32コアの3種類のモデルが登場する見込みです。具体的には、12コアおよび24コアモデルでは、1つのCCD(CPU Core Die)あたり12コアを搭載するZen 6コアが採用され、24コアモデルはCCDを2基搭載することで実現されます。一方、32コアモデルでは、1つのCCDにつき最大16コアを備えたZen 6cコアが採用され、このCCDを2基搭載することで32コアを実現するとのことです。
AMDのデスクトップ向けCPUでは、2019年に発売されたZen 2世代以来、CCDあたり最大8コア、CPU全体では最大16コアという構成を継続してきましたが、Zen 6世代ではこれまでの構成を大幅に変更し、1つのCCDあたり12~16コアという構成に拡張することで、デスクトップ向けCPUの設計としては久々に大規模な変更が入ります。
この変更に伴い、L3キャッシュ容量も大きく増加します。Zen 6のCCDあたり最大12コアの通常版CCDではL3キャッシュ容量は48MBに増強され、CCDを2基搭載した24コアモデルは合計96MBのL3キャッシュを搭載します。また、Zen 6cコアを採用するCCDは、1基あたり64MBのL3キャッシュ容量を備え、CCDを2基搭載する32コアモデルの場合は合計128MBという大容量のL3キャッシュを搭載することになります。この128MBという容量は、現行の3D V-Cache搭載のRyzen 9 9950X3D(16コアモデル)のキャッシュ容量とほぼ同等であり、ゲーミング性能への大幅な向上が期待されます。
さらに、AMDはZen 6世代においても3D V-Cacheを採用したモデルを投入すると見られており、従来通りCCD1基あたり64MBの3D V-Cacheが追加された場合、12コアモデルで112MB、24コアモデルで160MB、そして32コアモデルでは最大192MBという極めて大容量のキャッシュを備えることになります。これによりゲーミング用途だけでなく、3Dレンダリングや動画編集などクリエイティブ用途においても極めて高いパフォーマンスを発揮することが期待されます。
ちなみに、Zen 6を採用するMedusa Ridge世代のRyzenは、現行と同じくソケットAM5を継続して採用する見込みです。そのため、Zen 4世代やZen 5世代からの乗り換えユーザーであっても、CPUコア数やL3キャッシュ容量の大幅な向上に伴い、非常に大きな性能向上が見込まれます。今後のさらなる詳細情報や正式な発表に向けて、引き続き業界内での注目が高まっています。
[CPU] L3 48MB/128MB了 | Chiphell
コメント
コメント一覧 (1件)
キャッシュを増やして性能向上するのは良いんだけれど、アイドル時も電気を喰うのがねぇ。