Ryzen 9 9950X3D のベンチマークが登場。3D V-cache側は最大5.5 GHzで動作しRyzen 9 9950Xと同等性能に
AMDは3月12日に3D V-Cache搭載のハイエンドモデル、Ryzen 9 9900X3Dと最上位モデルのRyzen 9 9950X3Dの2機種を発売すると伝えられています。今回、Ryzen 9 9950X3DのCinebench R23などCPU処理性能に焦点を当てたベンチマーク結果や、HWiNFOでの最大動作クロックが一足先にリークされ、その性能が明らかになりました。
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既にリークでは、Ryzen 9 9950X3Dの通常コアが最大5.7 GHzで動作することが示されていましたが、これはあくまで通常コアの話であり、3D V-Cache搭載コアの動作クロックは不明でした。しかし、今回のリーク情報によると、HWiNFO上では3D V-Cache側のコアが最大5.54 GHzで動作していることが確認されました。
対して、Zen 4世代のRyzen 9 7950X3Dでは、通常コアは最大5.7 GHzで動作する一方、3D V-Cache搭載コアは許容温度の制約から最大5.25 GHzに留まっていました。その結果、CPU全体を駆使するレンダリングや動画エンコードといった処理では、Ryzen 9 7950X3Dが通常版Ryzen 9 7950Xに劣るという評価がありました。
しかし、今回のRyzen 9 9950X3Dでは通常コアが最大5.7 GHzで動作するのに対して、3D V-Cache側のコアも最大5.54 GHzと通常コアと遜色ない速度で動作しています。
一方、今回のRyzen 9 9950X3Dでは、通常コアが最大5.7 GHzで動作するのに加え、3D V-Cache搭載コアも最大5.54 GHzと通常コアとほぼ同等の速度で動作しているため、Cinebench R23などのマルチコアベンチマークでは42413ポイントを記録し、通常版Ryzen 9 9950Xと同等の性能を発揮していることが明らかになっています。これにより、Zen 4世代のRyzen 9 7950X3Dで指摘されていたマルチコア性能低下という弱点は、Zen 5世代の3D V-Cacheモデルでは克服されているといえます。
なお、今回のベンチマークはCPU性能に特化したものであり、ゲーミング性能に関してはまだ明らかになっていません。しかし、Ryzen 7 9800X3Dが最大5.2 GHzで動作するのに対し、Ryzen 9 9950X3Dの3D V-Cache搭載コアは最大約5.5 GHzで動作するため、ゲーミング性能においてもRyzen 7 9800X3Dと同等レベルが期待できるとみられます。そのため、販売価格は12万円を超えることが予想されるものの、クリエイティブ用途とゲーミングの両立を目指すユーザーにとっては、最適なCPUとなることが期待されます。
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