GeForce RTX 5090 の供給改善はB200 GPUの売行き低迷が原因。 B300 GPU登場で再び供給不足に?

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GeForce RTX 5090 の供給改善はB200 GPUの売行き低迷が原因。 B300 GPU登場で再び供給不足に?

NVIDIAが2025年1月30日に発売したフラッグシップモデル「GeForce RTX 5090」は、各量販店への入荷台数が最大でも10台程度と極度の品薄状態で発売されました。発売後3週間を経た2月中旬になっても入荷がなく、メルカリやヤフオクでは定価の約1.5倍近い価格で転売される状況です。

GeForce RTX 5090 が3月以降に大量出荷へ。AIBが大量のGB202 GPUを入手

一方、NVIDIAは2月以降、RTX 5090に搭載されるGB202 GPUの供給量を大幅に増加させる見込みで、3月以降にグラフィックスカードとしての出荷台数が急増するとのリーク情報が出ています。この供給改善の背景には、NVIDIAが注力するAIハードウェアであるB200 GPUの需要低迷が影響しているとされています。

Blackwellアーキテクチャを採用したサーバー・データセンター向けB200 GPUは、先進のCoWoS-Lパッケージング技術によりGB100 GPUを2基連結した製品です。AI用途での高い性能から、Microsoft、Meta、Amazon、Googleなど大手企業がそれぞれ1兆円を超える注文を行っていると伝えられています。しかし、B200 GPUでは複数の不具合が報告され、GB100同士の連結部分の問題や、データセンター向けラックシステム「GB200 NVL72」でのオーバーヒート、水冷装置からの液漏れ、銅ケーブルの不良品混入など、トラブルが頻発して生産が難航しています。そのため、主要顧客の1つであるMicrosoftはB200 GPUの注文を約40%削減し、後継モデルB300 GPUへの切り替えを進めるとみられ、他社も追随する可能性があります。

MEGAsizeGPU氏によれば、NVIDIAはB200 GPUの高い需要を見越してTSMCの4nm量産枠を大量に確保していましたが、実際の市場需要は予想を下回っているとのことです。RTX40シリーズは既に終了しているため、未使用の生産枠を有効活用するために、コンシューマー向けRTX 5000シリーズのGB20X GPUに割り当てる判断が下されました。その結果、RTX 5090やRTX 5080など、これまで在庫が極めて少なかった製品の出荷が近いうちに増加する見込みです。

ただし、前述の通りB300 GPUは2025年第2四半期から第3四半期に発売される見通しで、B300 GPUへの需要が高まれば、再びTSMCの4nm生産枠がAI向けGPUに振り向けられる可能性があり、GeForce RTX 5090やRTX 5080などハイエンドモデルの供給が再度不足する恐れもあります。そのため、これらのハイエンドモデルの購入を検討しているユーザーは、定価に近い状態で入手できるタイミングを逃さないよう注意が必要です。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (4件)

  • やっぱりそうだよねぇ
    CESでもAIにかなりお熱だったように、もうここはゲーマーを優先して行動することはないと思った方がいいと思う
    B300の本格的な生産が始まったらまたすぐに極端な在庫不足になるに一票

  • 歪な状況
    欲しい人に行き渡る程度には生産してから絞るならともかく
    NVIDIAと比べたら殿様商売の先輩Appleはまだ何倍もマシなんやなと
    初期分から潤沢に生産してくるし公式ショップが一番安くて早いというのもシンプルでいい

  • 今年は、GPU市場が荒れそうだな。
    Nvidiaは、大口顧客のAIやスパコン向けに主軸を移しつつあるな。

  • BtoBで利益を上げるのは普通の事なのでそれは別に構わないんだけど、
    そこで得られるものの還元がBtoCで無いと辛いよねって感じ。

    そもそも今回の話は、NVがもう企業の方しか見てねぇって話じゃなくて(それは今更だし…)
    企業の方からちょっと見放され気味なので一時的だけどゲーマーの方チラ見してくれるかも、ってことだよね。
    チラ見で良いのでたまにはこっち見てくれ革ジャン。

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