NVIDIAのHuang CEOがサムスンにキレる。 HBMやGDDR7の品質を巡り関係悪化
NVIDIAの収益源でもあるサーバー・データセンター向け製品では広い帯域幅を実現するHBMの採用が必須で、多くの製品ではHBMで技術的に先行するSK Hynix製HBM3などを採用しています。このHBMについては収益性が非常に高く、SK Hynixの増収増益を支える存在になっていますが、この高い収益性に競合でもあるサムスンが目を付け、NVIDIA製のデータセンター向け製品への採用を目論んでいます。
ただ、サムスン製HBM3についてはNVIDIAが設定した品質試験に満たなかったと言われるなど品質面でSK Hynixほど優れていないと言われていますが、NVIDIAのCEOでもあるJensen Huang氏はHBM3の品質やNVIDIAへの対応を巡りサムスンを名指しで批判するほどに関係が悪化していることが明らかになりました。
NVIDIAはサムスンの顧客であって、従業員ではない。電話で問い合わせをしてくるのはやめてくれ。サムスンのHBM製品やエンジニアは信頼できないし、上層部が頻繁に入れ替わる以上、とても信頼してビジネスを進めることはできない。
韓国経済新聞によると、Huang氏によるとサムスン幹部などから電話で直接問い合わせを受けるなど企業間の対応を巡って不快感を示しているほか、NVIDIAがデータセンター向けグラフィックスカードに採用を検討しているHBM3については開発にあたっているエンジニアを信頼できないと酷評するとともに、上層部が頻繁に入れ替わるなどその経営方針に対しても不信感を持っていることが伝えられています。
この話はHBMがメインですが、ほかの分野でもNVIDIAはサムスンに対して不信感を募らせているようです。この件については具体的に挙げられていませんが、恐らくGDDR7に関連していると考えられます。と言うのも、NVIDIAはGeForce RTX 5000シリーズにサムスン製GDDR7が採用されていますが、本来32Gbpsの動作速度が出せるところを大多数のモデルでは速度が28Gbpsに抑えられている事やノートPC向けRTX 5000シリーズにはサムスンに加え、Micron製GDDR7も採用予定であることから供給面または品質面で何かしらやり取りが発生している可能性があると考えられます。
当のサムスンですが、HBM3の成否は低迷している半導体製造事業を救う重要な製品となっており、投資家向け説明会でも「NVIDIAの認証プロセスを突破できる」と強気な見通しを示していますが、NVIDIAのHuang氏がキレているというのが事実であれば今後、NVIDIAはサムスンとの取引を控え、SK HynixやMicronのみを相手にすることなどが考えられるためサムスンやそのサプライヤーにとって大きな打撃になる可能性がありそうです。
삼성에 무슨 서운함 있길래…”엔비디아, 대체 왜 이러나” 술렁 [황정수의 반도체 이슈 짚어보기] | 산업
コメント
コメント一覧 (3件)
そりゃ切れるだろ、自社の売上に直結するような製品の出荷量や製品評価に繋がる事だからな。技術者の評価については、CEO自身がNVIDIAを創業した技術者であり多くの企業の技術者を観てきたはずだから言葉の重みが違うな。
rtx2000か3000の時もサムスン製7nmを採用して結果を嘆いていた気がする
無知無知だけど5000シリーズがしょぼい理由のひとつってこと?