DLSS4で投入される機械学習モデルがすべてのGeForce RTXで利用可能に。性能と画質が向上へ
NVIDIAが全面的に推しているDLSSではグラフィックスカードから出力される解像度を下げつつ、機械学習を用いたアップスケーリングを実施することで、違和感が少ないアップスケーリングが可能となり、多くのゲームで導入が行われている技術になっています。ただ、そんなDLSSも基本的な技術は畳み込みニューラルネットワーク(CNN)という比較的古い技術を使っていることからアップスケーリング品質向上という観点では限界に近づきつつありました。
そのため、NVIDIAではCES 2025で発表したDLSS 4からCNNを置き換える形でDLSS Transformer Modelを発表しましたが、この新しいDLSSの機械学習モデルについてはGeForce RTX 5000シリーズに限定されず、DLSSが使用可能なすべてのGeForce RTXシリーズで使用できることが明らかになりました。
この新しいDLSS TransformerモデルはDLSS Ray ReconstructionやDLSS Super Resolutionに組み込まれる予定で、これによりDLSS利用時の画質向上が見られる他、パフォーマンス向上も想定されるとのことです。
Frame Gen also gets updated on 40 and 50 series with a new AI model that is faster and uses less VRAM 😀 https://t.co/OMXp3Rk9eF pic.twitter.com/B5gxBBNB5P
— Jacob Freeman (@GeForce_JacobF) January 13, 2025
NVIDIAのJacob Freeman氏によると、この新しいDLSSによりフレーム生成を用いた状態では10%ほどのフレームレート向上が見られる他、VRAM使用量5%ほど減らせるとのことで、RTX 4060やRTX 4070などVRAM容量が少ないグラフィックスカードでも恩恵を受けることができるようです。
画質の向上についてはCNNを用いたDLSSはオブジェクト間のエッジなど局所的な情報を読み取り、画質を良くするという手法でしたが、この方法では動くオブジェクトやモーションブラーなどではフレーム間で情報が破綻する描写(ゴーストなど)も出てくるなどの弱点もありました。一方で、DLSS Transformerモデルでは入力されたフレームや前後フレームの情報を参照しながら、どの部分が重要なのかを学習することで従来のDLSSで見られていたゴーストや輪郭のギザギザ感が軽減されています。
これにより、全体的に画質が向上するためパフォーマンスを向上させるためにより高い倍率でのアップスケールを行っても違和感を感じにくくなるとも言えるため、特に旧世代のグラフィックスカードを使うユーザーにとっては現行の画質を維持しながらアップスケーリング量を増やすことでパフォーマンス向上などの恩恵を受けることができると言えそうです。
Jacob Freeman | X (Twitter)
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コメント
コメント一覧 (1件)
cnnより軽いtransformerとか本当に意味が分からない
どんな方法使ったんだろうか