AMD Ryzen がプロ用途でもシェア拡大。Puget Systemsで55%を占めるように
Puget Systemsは、プロフェッショナルユーザー向けにハイエンドなカスタムPCを手掛ける企業ですが、毎年同社は出荷したシステムのセグメント毎のCPUシェアを発表し、長年Intelを下回っていたAMDのシェアが逆転した事が明らかになりました。
Puget SystemsではAMD Ryzen ThreadripperやIntel Xeonなどのワークステーション向けの他に、AMD RyzenやIntel Coreなどのクライアント向けCPUを使ったモデルも扱っていますが、これら全てを合わせた総合的なシェアは2024年初は約40%がAMD、残り60%がIntelでした。しかし、この後IntelではRaptor Lake系CPUで発生した不具合などが影響したのか徐々にAMDのシェアが拡大し、2024年Q3時点で両社50%に達し、Q4ではAMDのシェアが約55%まで拡大しています。
各セグメントで見てみるとクライアント向けCPUは2024年Q1時点でAMDのシェアは20%程度でほとんどがIntel製となっていました。しかし、Q2からAMDのシェアは急騰し、Q4時点では40%に迫るシェアにまで拡大しています。この原因については上述の通り、Raptor Lake系CPUで発生したハードウェア不具合が大きく影響していると考えられる他、その後発売されたArrow Lakeの性能があまり高く無い事も影響していると見られています。
ワークステーション向けCPUセグメントではAMDでは64コアを持つなRyzen Threadripperどをラインアップしていることから記録では常にIntelのシェアを上回っていました。ただ、2024年からはRyzen Threadripperの下位モデルである無印モデルも投入したことからIntel Xeonに対してさらにシェアの差を広げる事に成功しており、Intel Xeonのシェアは10%程度にまで低下しています。
なお、今後はAMDはRyzen 9000X3Dシリーズの他に、Zen5世代のRyzen Threadripperも投入すると見られている一方で、IntelはGranite Rapids世代のXeon Wを投入するため、今後ワークステーションなどエンタープライズCPUにおいてシェアがどのように推移するのか注目です。
Puget Systems Hardware Trends of 2024 | Puget Systems
https://www.pugetsystems.com/labs/articles/puget-systems-hardware-trends-of-2024/