GeForce RTX 5070 は RTX 4090 並みの性能? 答えは「ノー?」

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GeForce RTX 5070 は RTX 4090 並みの性能? 答えは「ノー?」

NVIDIAがCES 2025で次世代グラフィックカードとしてBlackwellアーキテクチャーを搭載するGeForce RTX 5000シリーズを発表しました。この発表会の中で特に話題となったのが、$1499(日本円で約30万円)するGeForce RTX 4090の性能をGeForce RTX 5070で実現できるという紹介でしたが、現実的にRTX 5070がRTX 4090並みの性能を実現できるのか、簡単に言うと「ノー」が答えになります。

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グラフィックスカードモデルGeForce RTX 4090GeForce RTX 5070
内蔵GPUAD102GB205
クラスフラッグシップアッパーミドル
CUDAコア数16,3846,144
ベース クロック2.24 GHz2.16 GHz
ブースト クロック2.52 GHz2.51 GHz
VRAM仕様21Gbps GDDR6X28Gbps GDDR7
VRAM容量24GB12GB
バス幅384-bit192-bit
帯域幅1.01 TB/s672 GB/s
TDP450W250W

先代シリーズで最上位モデルとなるGeForce RTX 4090ではAda Lovelaceアーキテクチャーで構成されるAD102 GPUを搭載し、16,384コアのCUDAコアを備えるほか、メモリは21 Gbpsで動作するGDDR6Xを合計24GB搭載し、バス幅は384-bitで接続されます。これにより1.01 TB/sと言う帯域幅を実現し、4Kなど高解像度下でのゲーミング性能の向上に加え、AI処理に関しても非常に高い性能を実現します。

一方で、GeForce RTX 5070はアッパーミドルレンジ帯のモデルとなり、最新鋭のBlackwellアーキテクチャーで構成されるGB205 GPUを搭載し、CUDAコアは合計6,144コア搭載します。また、メモリには28Gbps動作のGDDR7を搭載する一方で、バス幅は192-bitに留まり容量は12GBとなります。帯域幅に関してはGDDR7を搭載することで672 GB/sを実現しており、先代のRTX 4070の504.2 GB/sに対して同じバス幅でありながら、大幅に向上しています。

ただ、RTX 4090に比べるとアーキテクチャーが刷新されているとは言え、CUDAコア数はRTX 5070の4割程度に留まるほか、メモリー容量も24GBに対して半分の12GB程度しかないほか、帯域幅も7割に留まります。そのため、純粋なラスタライズ性能やレイトレーシング性能に関しては逆立ちしても同等レベルになることはあり得ません。

ではNVIDIAがGeForce RTX 5070はRTX 4090と同等性能と謳った理由ですが、同時発表されたDLSS 4.0を適用することで「RTX 4090相当の性能に達する」と言うのが正確な表現になります。

実際にNVIDIAの上級テクニカルプロダクトマネージャのLars Weinand氏は「RTX 5070で、DLSS 4によるニューラルレンダリングを使えば、RTX 4090が必要だったような性能水準を達成できる」と述べる一方で「RTX 5070があらゆる状況でRTX 4090を上回るわけではありませんし、すべてのグラフィック設定で同等性能を示すわけでもないです。」とThe Vergeからのインタビューで答えています。

DLSS 4に関してはあまり詳細は明らかにされていませんが、CES 2025の発表会では「未来を予測する」と述べているほか、新しい生成方法を採用することでフレーム生成処理を40%高速化し、VRAM使用量も30%削減するなど描写に必要となる負荷をより軽減するほか、入力遅延も大幅に軽減されているとのことです。実際にDigital Foundryの調査ではDLSS 4 Multi Frame Generationでは追加フレームが2フレーム入るにも関わらず、レイテンシー追加は6ms増加に抑えられており、27fpsしか出ないCyerpunk 2077を243fpsまで補完しても操作感はほとんど変わらなかったとのことです。

DLSS 4などのフレーム補間技術に関しては体感上のパフォーマンス向上には役立ち、画質劣化や操作の違和感が抑えられつつあるため、DLSS 2やDLSS 3に対して使い心地が向上していることは確かと言えそうです。そのため、ゲーミングが主体となるGeForceで、RTX 5070の性能(Performance)がRTX 4090並みであると言う表現は決して間違えては無いと言えます。

ただ、単純なラスタライズやレイトレーシング性能に関して言えばRTX 5070がRTX 4090並みとは言えず、間も無く登場するAMDのRadeon RX 9070 XTにも劣る可能性もありますので、DLSS 4などに興味がなければRTX 5080など上位モデルや、AMD製グラフィックスカードの評価も見てから購入を検討してみても良いかもしれません。

ソース

Can Nvidia’s RTX 5070 really deliver RTX 4090 performance for $549? | The Verge

https://www.theverge.com/2025/1/8/24338999/nvidia-rtx-5070-vs-rtx4090-performance-price

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (7件)

  • 技術世代の違うDLSS3とDLSS4を戦わせてドヤ顔発表とか小学生レベルだし緑にはガッカリした
    そもそも1番性能に関係するcudacoreが4090に比べ10000も少ない5070が勝てるわけもない
    狂った発表としか印象がない
    アーキテクチャ刷新言ってもほぼ変わってないマイナーアップレベル

  • DLSS無しの素の性能の4090とDLSS4の5070で特定環境でイーブンな場合がある、という話かなと。
    訓練された人たちは当然織り込み済みでしょうけど、
    大衆向けの発表としては不誠実ですよね。

  • 根本的なアーキテクチャ改善による性能向上はもう難しいのかな
    AMDちゃんみたいに、GCN→RDNAみたいな大幅変更って感じはNvidiaだと無さそうだし、やる気もないのかな…

  • 性能って言うとね。DLSS4x使用でのFPSはって言う方が良かった。

  • それでもこんな記事出したら信じちゃって高い金出して出しちゃうライトちゃんも居るからなぁ
    『よく分からないけど、新しく出て高いから、これください的な』
    まぁ。それそのものは間違っちゃいないけど
    Intelの、13.14世代のあの問題とかの、件があるし。
    あと初期ロット分は異常にエラー品が多くなるよねぇ
    私の4090も一ヶ月過ぎたくらいから発熱しだして盛大に壊れた。保証で新品と交換したけど、それも壊れるんじゃないかとヒヤヒヤしたもんさ

  • 競技性のあるゲームだと遅延が増加するDLSSは多少問題が有るけどその手の需要は案外少ない
    のでDLSS無しの性能だけが本物だとする必要も別に無い。

    製造プロセス微細化の恩恵であるコストと消費電力の削減が受けられなくなって
    来ている現状だとDLSSのような機能を発達させる方が安価に性能向上を図れるので
    寧ろこの路線の方が良い。

    レイトレやDLSSが出てきた時余計な機能を付けるなと批判して
    対応していなかったRadeonを持ち上げていた人が沢山いたけど
    結果的にシェアをボロボロにしたのはRadeonの方だった。

    AMDはインターネット上の声だけは大きい少数派の意見を積極的に
    取り入れた製品展開を行う傾向が有るがその悪癖が現在の明暗を分ける
    大きな原因となってしまったのだろう。

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