Intel Core Ultra 9 285K のベンチマークが登場。 リングバスクロックが大幅低下
Intelは次世代デスクトップ向けCPUのArrow Lake-S世代のCore Ultra 200Sシリーズを2024年10月24日に発売予定ですが、今回この中でCore Ultra 9 285KのCPU-ZならびにBlenderベンチマーク結果が登場しました。
Core Ultra 9 285Kは24コア24スレッド構成のCPUで、現在発売されているRaptor Lake Refresh世代のCore i9-14900Kの後継モデルにあたります。
CPU | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
★Core Ultra 9 285K | 909 | 18,964 |
Core i9-14900KS | 933 | 17,992 |
Core i9-14900K | 914 | 17,385 |
Ryzen 9 9950X | 885 | 16,892 |
Ryzen 9 7950X | 789 | 15,822 |
CPU-ZではシングルコアはCore i9-14900Kに比べて動作クロックが下がっていることからスコアは若干劣る水準になっています。一方でマルチコアはCore i9-14900Kに対して9%上回る結果を示しており、E-Coreが使える環境では特に良好なスコアを記録できるようです。ただ、気になる点として、このベンチマーク時はCPU温度が101℃に達していることから、CPUクーラーが適切ではなく、より高性能なCPUクーラーを搭載した場合にはより高いスコアが記録されると考えられます。
CPU | Blenderスコア |
---|---|
Ryzen 9 9950X | 598.67 |
Core Ultra 9 285K | 566.88 |
Ryzen 9 7950X | 536.93 |
Core i9-14900K | 476.23 |
レンダリングタスクにあたるBlenderベンチマークではCore Ultra 9 285Kは566.88ポイントを記録しており、これは先代Core i9-14900Kの476.23ポイントに対して19%と言う大幅な向上を記録しています。特にCore Ultra 9 285Kは消費電力はCore i9-14900Kから50~80Wほど削減されているとも言われているため、電力効率含めると30%に迫る向上が見られるなど、Raptor Lake以降で言われていた低い電力効率は大幅改善されていると言えます。
なお冒頭で紹介したCPU-Zベンチマークではベンチマークスコア以外に、Core Ultra 9 285Kのリングバスクロックがかなり低く抑えられていることが明らかになっており、Core Ultra 9 285Kは3.8 GHzで動作するなど、先代のCore i9-14900Kで見られていた4.5 GHzから0.7 GHzほど速度が落ちています。
このリングバスクロックはコア間やキャッシュ間でデータの移動速度に影響を与えるため、特に小さなデータセット処理を要求するゲームでの性能に影響を与えると言われています。そのため、今回このリングバスクロックがCore i9-14900Kから大きく引き下げられたことにより、Arrow Lake-Sではゲーミング性能があまり向上しなかった可能性があります。
Intel Core Ultra 9 285K @ 5486.69 MHz | CPU-Z Validator
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