Qualcomm Snapdragon X2は2026年発売。CPUは最大18コア構成でGPUはレイトレーシング対応に
Qualcommは2024年にノートPC向けにSnapdragon Xシリーズを投入し、x86系CPUが大多数のシェアを握るノートPC市場に、低消費電力かつ高性能で互換性問題も比較的解消されていることから勝機を掴みに行こうとしています。そんなQualcommですが、2026年に向けてSnapdragon Xの後継モデルであるSnapdragon X2と見られるCPUを合計2モデルほど開発していることが明らかになりました。
Snapdragon X2は、上位モデルが「Glymur」、下位モデルが「Mahua」というコードネームのもと、開発が進められているとのことです。この中でGlymurと呼ばれるハイエンドモデルは、現行のSnapdragon XシリーズであるHamoaの上位モデルという位置づけになるようで、コア数は現行の12コアから18コアに増強され、コア構成も6P+6Eから6P+6P+6Eという、P-Coreを多用した構成に変更されると予想されています。また、メモリー関係は最大192-bitのLPDDR5xを想定しており、この高速なメモリ採用に加え、DirectX 12 Ultimateに対応したハードウェアレイトレーシングにも対応することが計画されているようです。
下位モデルのMahuaは、現行Snapdragon Xの後継モデルであり、コア構成は6P+6Eの合計12コアで現行モデルと変わっていません。ただ、アーキテクチャーが刷新されるため、当然ながら性能は上がると見られています。メモリーも現行と同じく最大128-bitのバス幅でLPDDR5xを採用する見込みですが、こちらもグラフィックス関係ではDirectX 12 Ultimateに対応するレイトレーシング対応ハードウェアを内蔵する予定になっています。
現行のSnapdragon Xシリーズの最上位モデルは、コンシューマー向けのハイエンドノートPC向けで、Appleで言うとMacBook Proの下位モデルやSurface Proレベルと言えます。しかし、Snapdragon X2で計画されているGlymurは、MacBook Proの上位モデル、Surface Studio Laptopなど、動画編集や3DCG制作なども行うようなクリエイター向け製品の採用にも耐えうる性能を持つ製品になると言えます。また、Qualcommでは将来的にデスクトップ向け市場にも進出することを目指しているため、このGlymurでさらに上位市場を攻めることを考えているのかもしれません。
Curunnil | X (Twitter)
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