AMDがAI技術を活用するFSR4を開発中。Radeon RX 8000シリーズで初採用？

AMDがAI技術を活用するFSR4を開発中。Radeon RX 8000シリーズで初採用？

最近のグラフィックス技術では、GPUの性能を上げると同時に、アップスケーリングやフレーム生成を用いて低い負荷でありながらゲームの画質を維持する技術が用いられており、AMDではFidelityFX Super Resolution (FSR)、NVIDIAではDLSSという名称で導入されています。ただ、前者は前処理で画質を向上させるテンポラル アップスケールを全面的に採用する一方で、DLSSはこれらに加え、学習データやAIを活用することでより画質を向上させるようになっているため、現状は画質面においてFSRのほうが劣っています。

そんなFSRですが、NVIDIAに追いつくべく、次世代FSRである『FSR 4』ではAI処理を活用した機能にすることが、AMDのグラフィックス部門長であるJack Huynh氏により明らかにされています。

AMDがFSR2やFSR3を作った際はフィルターベースのシンプルなもので、これはより早く市場投入を行うための判断でした。しかし、技術的な限界があることから12ヶ月ほど前にAIベースに移行する判断を下しました。

そのため、今後はAIをベースにしたフレーム生成やアップスケーリングを活用していき、より効率的を向上させ(ハンドヘルドゲーム機などで)バッテリー持続時間を延長させることを目指していきます。

AMD Jack Huynh -via Tom’s Hardware

このFSR4がどのグラフィックスカードから使えるようになるかなどの詳細は、現時点では不明です。しかし、FSR4に似てAIを活用したアップスケーリング技術として、数日前に発表されたPS5 Proで利用できるPlayStation Spectral Super Resolution (PSSR)などが挙げられます。このPS5 ProではGPUアーキテクチャの一部がRDNA4化されているため、RDNA4アーキテクチャを採用したGPUを内蔵するRadeon RX 8000シリーズから、このFSR4に対応する可能性があると言えるかもしれません。ただ、仮にRadeon RX 8000シリーズがFSR4に対応したとしても、ゲームが対応するには時間がかかるため、実際にFSR4を体感できるのは少し先になるかもしれません。