AMDがRyzen Z2 Extremeを2025年初頭に投入。Strix PointからNPUを取り除いたAPUに?

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AMDがRyzen Z2 Extremeを2025年初頭に投入予定。Strix PointからNPUを無くしたAPUに?

AMDは、2023年にノートPC向けAPU「Ryzen 7040シリーズ」をベースに、ハンドヘルド型ゲーム機向けに省電力性能を強化した「Ryzen Z1 Extreme」を発表しました。これらのAPUは、ASUS ROG AllyやLenovo Legion Goなど、ハンドヘルド型ゲーム機に標準的に搭載されています。Ryzen 7040シリーズは、CPUにZen 4、GPUにRDNA3を採用しており、ゲーミング性能は比較的高いものの、2024年7月に発売された「Ryzen AI 300シリーズ」などで採用されているRDNA3+アーキテクチャに比べると性能はやや劣ります。さらに、Ryzen Z1 Extremeは登場から1年以上が経過しており、性能向上を含めたモデルチェンジが期待されています。

そんなRyzen Z1 Extremeの後継モデルについて、AMDはIFA 2024で開催されたAMDとMicrosoftの共同Q&Aセッションにて、「Ryzen Z2 Extreme」の開発が進行中であり、2025年初頭を目標にしていることを明らかにしました。

Ryzen Z2 Extremeでは、特にバッテリー持続時間の改善が重要視されており、AMDのJack Huynh氏は、ハンドヘルド型ゲーム機で「Black Myth: Wukong」を3時間プレイできることを目指していると述べ、現在のデバイスでのプレイ時間が45分程度では不十分であることを強調しました。

このQ&Aセッションでは具体的な性能やデータは明らかにされませんでしたが、AMDはRyzen AI 300シリーズ(Strix Point)からNPUを取り除いた「Bald Eagle Point」を開発していると言われており、このAPUがRyzen Z2 Extremeとなる可能性があります。

Bald Eagle Point」はStrix Pointと同じくCPUにはZen 5とZen 5cを組み合わせており、GPUもRDNA3+アーキテクチャーで構成されCompute Unitは最大16コアになると見られています。ただ、Strix Pointに搭載されていたCopilot+用のNPUは16MBのInfinity Cacheに置き換えられると言われており、Ryzen Z1 Extremeを大きく上回るグラフィックス性能を実現すると考えられます。特にこういったハンドヘルド型ゲーム機でCopilot+を必要とするケースはなく、Steam OSなどWindows 11以外のOSを使った運用も考えられるため、NPUをInfinity Cacheに置き換えるのは合理的な選択肢と言えます。

ちなみに、AMDでは2025年初頭にGPUを大幅強化したStrix Haloと呼ばれるモデルを予定しており、このモデルには省電力性を重視した「Strix Halo LP」も投入されると言われています。このStrix Halo LPではCPUは6〜8コア、GPUはRDNA3+アーキテクチャで構成された20基のCompute Unit (CU)を備えていると噂され、Ryzen Z1 Extremeと比較して2倍近いゲーミング性能が期待できます。しかし、AMDではバッテリー持続時間を重視することを示唆しているため、前者のBald Point EagleをベースにRyzen Z2 Extremeが構成される可能性が高いと言えそうです。

AMDは複数のパートナーと協力してRyzen Z2 Extremeを採用した製品の開発を進めていることも明らかにしており、現行のRyzen Z1 Extremeを搭載するASUSやLenovoの次世代ハンドヘルド型ゲーム機に採用される可能性が高いと見られています。さらに、Ryzen Z1 Extremeよりも古いチップセットを使用しているSteam Deckの後継モデルにも、Ryzen Z2 Extremeが採用される可能性が指摘されています。

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AMDのRyzen Z1 Extremeは多くのハンドヘルド型ゲーム機に搭載されるAPUとなっていますが、登場から既に1年以上が経過しているため、パフォーマンス面ではRyzen AI 300シリーズに見劣りする部分があります。さらに、2025年にはStrix Haloなど、グラフィックス性能を大幅に強化したAPUが次々に投入される予定です。そのため、Ryzen Z2 Extremeもグラフィックス性能を強化するためBald Point EagleなどRDNA3+アーキテクチャーを搭載するAPUをベースにする可能性が高まっています。ちなみに、このBald Point EagleはStrix Pointと似たAPUにはなっていますが、Infinity Cacheを搭載することでさらなる性能向上が見込まれるため、Nintendo Switchのように自宅ではゲームをテレビに出力し、外出先ではハンドヘルドでプレイするといった利便性の高い使い方が可能になります。これにより、ハンドヘルド型ゲーム機の認知度や人気がさらに高まる可能性があります。

ソース

AMD’s Z2 Extreme chip is coming in early 2025 | Digitaltrends

https://www.digitaltrends.com/computing/amd-confirms-z2-extreme

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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