Windows 11でローカルの動画や音声ファイルの発言内容などを基に検索する機能が追加予定
Microsoftは、NPUなどを活用してユーザーの作業を記憶し、後で呼び出せる『Recall』機能を発表するなど、Windows 11へのAI統合を加速させています。そんなWindows 11において、近い将来リリースされる新機能を検証するInsider Canary Channelのビルド27695にて、ローカルに保存された動画や音声ファイル内の言葉を基に検索できる『インテリジェントメディア検索』機能が追加される可能性が出てきました。
These changes may already exist in other branches but in 27695…
— Xeno (@XenoPanther) August 30, 2024
"Intelligent media search" references have been added
Intelligent media search available
Search by spoken words in your indexed video or audio files. By clicking 'I agree,' you consent to scanning the media files…
Windows 11のInsiderバージョンの機能を解析しているXenoPanther氏によると、ビルド27695の設定アプリのプライバシー設定内に『インテリジェントメディア検索』について以下の説明が追加されていることが確認されています。
インデックス化された動画や音声ファイル内で話された言葉を検索が可能になります。『同意する』をクリックすることで、デバイス上のメディアファイルのスキャンに同意したことになります。必要に応じて、必要なモデルがバックグラウンドでダウンロードおよびインストールされます。
AIモデルがインストールされると、メディアファイルの文字起こしとインデックス作成が行われ、コンテンツベースの検索が可能になります。このプロセスが完了したら、お知らせします。
Windows 11
この機能では、ローカルに保存された動画や音声ファイルの音声を解析し、文字起こしを行うことで、ファイル内で発言された言葉を基に検索が可能になるようです。これにより、ボイスレコーダーで録音したファイルを探す際や、動画制作時の利便性が向上することが期待されます。
なお、この機能はまだ公式に発表されていませんが、数秒おきにPCの作業内容をキャプチャーし解析する『Recall』に類似した機能となっています。そのため、この機能を利用するには、45 TOPs以上の性能を持つNPUを搭載したCopilot+に準拠したハードウェアが必要になる可能性があります。しかし、大量のデータが保存されやすいデスクトップPCで重宝される機能であるため、ある程度の性能を持つGPUで対応できる可能性もあります。
Windows 11では、AI機能を盛り込むことで利便性の向上やMacOSとの差別化を図ろうとしています。この動画や音声ファイルの内容を基にした検索機能は、ユーザーの同意に基づき、コンテンツクリエーターや思い出のファイルを簡単に検索できる機能として期待されます。『Recall』ほど賛否を呼ぶ機能ではなく、利便性の向上に寄与する機能といえそうです。ただし、AI機能であるため、Copilot+対応PCでしか利用できないのではないかという懸念があります。大量の動画ファイルなどをローカルに保存するケースは主にデスクトップPCであるため、Microsoftがこの機能を通常のディスクリートGPUでも動作できるようにすることが期待されます。
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