Intel Granite Rapidsの一部モデルの仕様などが判明。最大128コアでTDPは500Wに
Intelでは2024年末までにサーバー・データセンター向け製品としてAMDに対抗するXeon 6を投入しますが、この中でP-Coreのみを搭載するGranite Rapidsと呼ばれるXeon 6の一部モデルの仕様などのリーク情報が登場しました。
Granite RapidsはMeteor Lakeに搭載されているP-CoreのRedwood Coveのみを搭載する製品で、Xeon 6000Pシリーズと呼ばれます。Intel関係のリークを出しているJaykihn氏によると、このGranite Rapidsでは最大128コアを搭載するモデルがラインアップされ、他に120、96、72コアと続きます。これにより、AMDのZen 5アーキテクチャーを採用するサーバー・データセンター向け製品のEPYC Turinと同じ最大コア数が搭載されることになります。これまでIntelのサーバー・データセンター向け製品は最大コア数でAMD EPYCに劣っていましたが、数年ぶりにコア数で肩を並べることになります。
モデル構成としては、最上位モデルのXeon 6980Pが128コア、次のXeon 6979Pが120コア、続いてXeon 6972Pと6952Pが96コア、最後にXeon 6960Pが72コアになります。TDPに関してはXeon 6952Pのみ400Wで、他のモデルはすべて500Wに設定されています。動作クロックはXeon 6980Pではコア数が多い代わりにベースクロックが2.0 GHzと低めですが、Xeon 6960Pは72コアとコア数が少ない分、動作クロックが2.7 GHzに設定されており、スレッド数か動作クロックを重視するか、ワークロードによって最適なCPUがラインアップされています。
このXeon 6の性能についてはベンチマーク結果などはまだ不明ですが、特徴的なのはキャッシュ容量です。最上位モデルのXeon 6980PではL3キャッシュが504MB搭載される構成になっています。さらに、Granite Rapidsに搭載されているRedwood Coveでは各コアに2MBのL2キャッシュも備えているため、504MBのL3キャッシュと合わせると、CPU全体で760MBのキャッシュを備えることになります。
これは、AMDのEPYC Turin最上位モデルが備えるL2=128MB+L3=512MBの合計640MBのキャッシュ容量を上回っており、EPYC Turinを超えるキャッシュ容量が設定されることになります。
Intelはデータセンター向けCPUでAMD EPYCにシェアを奪われ続けており、決算を見てもデータセンターセグメントの売上高および収益はあまり存在感がない状態でした。しかし、Granite Rapids世代のXeon 6000Pシリーズの性能やワットパフォーマンスが高ければ、AMD EPYCに顧客を取られることを食い止めることが可能になるため、今後の性能面に注目が集まります。
Jaykihn | X (Twitter)
コメント
コメント一覧 (1件)
完全に信用を無くしたインテルのCPUを使おうと考えるサーバー屋がいればいいですねぇ