Google Pixel 9搭載、Tensor G4のベンチマーク登場。メモリーは8GBに据え置き？

Google Pixel 9に搭載されるTensor G4のGeekbenchベンチマーク登場。性能はG3より低下かつ、メモリーは8GBに据え置きの可能性

Googleでは2024年に現行のPixel 8シリーズの後継モデルとして、Pixel 9シリーズを投入する計画であると言われています。このPixel 9シリーズでは内臓されるチップセットが現行のTensor G3からTensor G4へアップデートされ、性能向上が期待されていますが、今回Pixel 9シリーズの中で最も安価なモデルにあたるPixel 9で計測されたTensor G4のGeekbenchベンチマーク結果が登場しました。

Pixel 9に搭載されるTensor G4はサムスンのExynos2400を基にGoogleがカスタマイズしたチップセットになっています。このExynos 2400で見られるプライムコア（Cortex-X4）を1コア+P-Core（Cortex-A720）を5コア、E-Core（Cortex-A520）を4コアの合計10コア構成ですが、Tensor G4ではGoogle独自開発のNPUを搭載するためにExynos 2400からP-Coreが5コアから3コアに減らされています。また、現行のPixel 8搭載のTensor G3では合計9コアで、P-Coreを4コア搭載しているため、これに比べて1コア少なくなっています。

そんなPixel 9搭載のTensor G4についてシングルコアは1653ポイント、マルチコアは3313ポイントを記録しています。

このスコアは現行のTensor G3に比べてシングルコアは1549ポイントから約7%向上しており、Cortex-X3からX4へ変更され動作クロックも向上した効果が表れています。ただ、マルチコアではTensor G3で記録ｓ荒れている3874ポイントより約14%も下がっており、動作クロックが通常より低めで動作しているなど最適化不足である可能性がありそうです。

特に最適化不足が疑われる理由としては、Tensor G4のベースであるExynos 2400はCortex-X4が最大3.1 GHzで動作する設定でGeekbench 6のスコアは2000ポイントぐらい獲得しています。しかし、同様構成のTensor G4は1653ポイントと大きな開きがあります。また、P-Coreのコア数がExynos 2400に対して2コア減ったからと言ってExynos 2400で記録されている6500ポイントから半分になるとも考えられないため、今後最適化を経ればSnapdragon 8 Gen 2並みの5000ポイントぐらいには到達するものと考えられます。

Pixel 9のメモリー容量はPixel 8と同じく8GBに据え置かれる可能性。DRAMコスト上昇が原因？

Geekbench 6に記録されたPixel 9のシステム情報によると、メモリー容量は8GBと記載されています。過去にPixel 9の実機を手に入れた者によるリークではメモリー容量が12GBに増やされている事が明らかにされていましたが、今回登場したベンチマークでは8GBと記載されています。これは今回登場したベンチマークの方が新しいのか、実機の方が新しいモデルなのか定かではありませんが、少なくともGoogleではPixel 9についてはメモリー容量を現行のPixel 8と同じく8GBのままに据え置くことを検討している可能性があります。

これは2024年以降にトレンドになっているスマートフォンのメモリーに用いられるLPDDR5などDRAM価格高騰による影響である可能性があります。スマートフォン向けDRAMの調達コストに関しては2023年比で2024年上半期は20%以上高騰していると言われています。また、このトレンドは2025年も続くとも言われているため、GoogleがPixel 9の価格据え置きまたは小幅な値上げで販売する場合は下位モデルでは容量を据え置いても不思議ではない対応と言えます。