Intel Raptor Lakeの不具合対策の適用でCore i9-14900KSが最大5.1 GHzまで低下
IntelではRaptor Lake系のCore i9シリーズで動作が不安定になるという不具合を解決するために、各社マザーボードメーカーなどに対して電力設定などを大幅に変更したデフォルト・プロファイルを2024年5月31日までに適用する事を要請しています。ただ、このデフォルト・プロファイルについて同社のCore i9-14900KSに適用すると、売りだった高い動作クロックは維持できず、最大5.1 GHz程度にまで下がることが海外Youtuberの調査で明らかになりました。
設定 | Baseline | Performance | Extreme |
---|---|---|---|
PL1 | 125W | 125W | 253W |
PL2 | 188W | 253W | 253W |
PL4 | 293W | 380W | 380W |
iPL2 | 160A | 200A | 200A |
IccMax | 249A | 307A | 400A |
Iccmax.app | 200A | 245A | 320A |
Intelのプロファイルはマザーボードメーカーに対してデフォルトに設定を要請しているBaselineのほかに、Performance、Extremeの3種類の電力設定を用意していますが、過去にZ690やZ790などで用意されていた電力制限無制限の設定は非推奨となっており、ユーザーはこの3つから選ぶ事を推奨されます。
ゲーム時のCore i9-14900KSの動作クロックはCPUが最大限のパフォーマンスを発揮できるExtremeプロファイル設定時には最大5.9 GHz程度で動作していますが、こちらをPerformanceプロファイルに設定するとP-Coreは最大5.1 GHzと大幅な動作クロック低下が記録されています。また、これをIntelが推奨しているDefaultプロファイルに設定した場合にはさらなる動作クロック低下すると考えられます。
IntelではこのDefaultプロファイル含めた設定を5月31日までに適用することを推奨しているほか、このRaptor Lake系不具合について5月15日に今後の対応含めた声明を発表するとしています。ただ、今回の動作クロックを見る限りCore i9-14900KSなど一部CPUでは発表時に謳われていたスペックを通常設定では満足できない結果にもなっているため、どのような対応を行うのか注目です。
IntelがRaptor Lake系CPUの不具合に対抗するために導入した電力設定についてはかなり抑えられているため、CPUの性能が大きく下がることは必須で予測もされていました。ただ、Core i9-14900KSなど高い動作クロックや性能が売りだったにもかかわらず、不具合発生のリスクを背負わないとこの性能は発揮できないとなるのは消費者は納得しないと考えられるため、Intelが5月15日にどの様な対応を発表するのか注目です。ただ、中途半端な対応だと批判は必須で、今後発売のArrow Lake-Sなどへの販売にも大きな悪影響が出ると考えられます。ですのでIntelの賢明な対応に期待したい所です。
Intel i9 14900KS, Performance vs Extreme PL1/PL2 Profile benchmarks | Bang4BuckPC Gamer Youtube
コメント
コメント一覧 (5件)
高クロック高性能で買われた商品が13600kレベルまでクロック落とされたら流石に返金祭りになりそう
自分なら返金するようクレームいれる
返金とか言ってる連中が結構いるようだが、個人的な都合で返金返品はできないのを知ってていっているのか?
もし知ってていっているのならば悪質なクレーマーとして店からマークされる!というか店にはなんの落ち度もないんだし。
AMDに対してよっぽど焦って居る。って事なんだろうけど、何でこんな詐欺まがいな事をIntelはやってしまったんでしょうかね。
海外のユーザーがどう出るか判らないけど、Intelが謳っているクロックではまとまに動きません。と確定しちゃった様な物だし、返金祭りか、最悪訴訟に発展するんじゃないかな?訴訟大国アメリカじゃ、本当にくだらない事でも何百億円クラスの訴訟起こされたりするし。
うーん、この
やっぱ今の環境だとryzenが安定なのかね。自作組む予定だけどインテルはなしかな。
なんにせよ普通に買ってつかってたら壊れるなんていう代物が流通してる時点で
ガッカリ感は否めないというか、もっと非難轟々でもいいのにそうできないのは、CPUの流通的にまだまだIntelの殿様商売なんだなという印象。
がっつり性能を下げてこれなら安全!などと言う詭弁でなく、性能を楽しみにしていた顧客に不良があったことを認めて説明し、素直にユーザーに対しもっと寄り添ったサポートをしてほしいと感じました。