MSIがAMD製グラフィックスカードから撤退。NVIDIA製グラボに注力

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MSIがAMD製グラフィックスカードから撤退へ。NVIDIA製グラボに注力へ

MSIではAMDとNVIDIA製の両方のグラフィックスカードを取り扱っていましたが、まもなくMSIはAMD製グラフィックスカードについて取り扱いを終了し、NVIDIA製グラフィックスカードのみ扱う様にラインアップを変更することが明らかになりました。

MSIはASUSやGIGABYTEなど含むメジャーなAIBパートナーで、今までAMDとNVIDIA両社のグラフィックスカードを取り扱っていましたが、海外のHardwareUnboxedがMSIのグラフィックスカードラインアップからAMD製グラフィックスカードの販売が取りやめられている事を発見したようです。

Screenshot

実際に日本でも価格.comなどを見るとRadeon RX 7000シリーズはRX 7600の1モデルが1店舗でのみ販売中で、RX 7900 XTなどはすでに在庫はなく、残りは古いRX 6000シリーズのみが販売されている状況になっています。

ドイツのHardwareLuxxはこの件についてMSIに問い合わせを行っています。

グラフィックスカードについては、現時点ではNVIDIAのGeForce RTXシリーズに注力しています。しかし、AMDとの関係性は重要かつ良好で、マザーボード領域では新製品の開発などを続けています。

HardwareLUXX (日本語訳)

MSIではグラフィックスカードはGeForce RTXシリーズなどNVIDIA製グラフィックスカードに注力する方針のようで、実質的にAMD製グラフィックスカードからは一時的に撤退するようです。ただし、マザーボード領域ではAMD製を扱い続けるようで、新製品の開発も続けることが明言されています。

AMD製グラフィックスカードについてはNVIDIAに比べると販売台数が少なく、中国中心に展開するAMD専売のAIBの一部は低い販売台数が原因で撤退しているという話も出ているようです。ですので、MSIも少ない販売台数とこれらに起因する低い採算性からAMD製グラフィックスカード事業からの撤退を決断したと言えそうです。

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AMD製グラフィックスカードについてはシェアでいうと1割程度と非常に低く、さらにRX 7000シリーズでは長らくハイエンドもRX 7900とエントリーのRX 7600のみラインアップするなどNVIDIAに対抗できるだけの販売台数を出すには厳しいラインアップを続けていました。これが撤退の原因なのかは明確ではありませんがAIBの採算的には相当キツかったと思慮されます。

ただ、心配なのがMSIほどの大手が撤退してしまうとNVIDIAの寡占がより進むことにもつながるため、ASUSやGIGABYTEなど他社はこの動きに追従せず、AMDも危機感を持って次世代のRadeon RX 8000シリーズの開発を進めてほしいと願うばかりです。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (5件)

  • 当方はゲーマーでないからこそ言えることですが、現実的にAMDのディスクリートGPUに期待するのは無駄だと思います。
    第一、当のAMD自体が及び腰にしか見えません。
    AIという上得意がいる現状、ただでさえ高騰を続ける新鋭プロセスのラインを、ゲーム向けに振り向けるメリットがないです。
    AMDのグラフィックス系統は、APUやゲームコンソールなどのiGPU・組み込みで攻める方が良いと思います。

  • 現状はnvidiaも一緒ですよ。
    メリットが無いとは思えません。
    ゲームコンソールはゲーム市場があっての事で、そのゲームに向けないのなら、ゲーム市場は拡大できず、コンソール自体も伸び悩むのではないですか?APUだけだと単価も上がらない気もします。
    その攻め方としては疑問です。
    そして、何よりユーザーは選択肢を求めています。市場の寡占を一番嫌います。

  • 先ず、選択肢を求めるのも、市場の寡占を嫌うのも、どちらもユーザー都合の主張に過ぎません。
    そして、私の主張はあくまで「AMDの立場からしたらどちらが得か?」という視点での主張であり、この点で既に異なります。
    AMDには選択肢を提供する義務はないし、何なら現状のAMDは選択肢として支持されておらず、寡占を食い止めることも出来ていません。
    そして、市場を寡占されるのは嫌うでしょうが(w)、逆に市場を寡占出来るほど競争力があるならむしろそれを望むでしょう。

    「ゲーム向け」というのはあくまでdGPUの意味で、そこにリソースを割くことに(現状AMD目線で)メリットがないと考えます。
    PSシリーズに始まり、最近ではポータブルゲームまで、APUが攻勢をかけています。
    もう一歩で、一般のモバイルノートではdGPUなしに1080p@60FPSでゲームのプレイが十分視野に入ることになります。
    ゲーム市場全体で考えるなら、むしろAPUによる攻勢で影響力は増えている可能性さえあります。
    そして、単価云々に関しては、それこそInstinctなんか、RADEONとは比較にならない高値でもライバルよりお買い得、という状況です。

    こういう事情を考えたからこそ、RADEON dGPUに期待するのは無駄、と申し上げたわけです。
    ユーザー目線で考えるなら、企業規模の割にGPUで出遅れているIntelを叱咤激励した方がむしろ逆転の可能性はあると思います。
    もっとも、中期的にAI投資がひと段落した場合、これらのプレーヤーは思い出したかのようにゲーム市場に攻勢を掛けるでしょうがw

  • Intelもi740以来久々にビデオカード出してライバルが増えました。nVidiaはIntelやAMDと違ってパソコン用CPU作ってませんからGPUに注力一択ですしAMDは当面GPUから撤退はしないもののnVidia並みにGPUに開発リソースを割り当てる余裕がないのでは。CPUとかGPUとかは膨大な開発費がかかってしかも製造原価は安いためとにかく数売って製品1個分の開発費負担を安くするしか生き残る方法がないです。だから寡占化しやすいですし一旦寡占化すると新規参入が難しいです。かつてはパソコン用インテル互換CPUもビデオチップ(後のGPU)もチップセットも数多くのメーカーが作っていました。もちろんユーザーにとっては選択肢が少なくなるのは望ましくありませんが、だからといって他社より高くて低性能なものを買い続けることもできません。

  • AI関連ではCUDAが走らない時点で論外だしROCmも微妙、ゲームのパフォーマンスもワッパも微妙、3DCGも正直NVIDIAのOptiXにはAMDのHIPじゃ歯が立たないしなんならCGもAIも含めIntelのOneAPIにも負ける場合があるレベルでダメで、動画関連に関しては他二社に周回遅れなほどに質が悪いので信心が無いと買えないのがRADEON。

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