Intelの第13および第14世代CPUでゲームが不安定になる不具合が多発中。高クロックモデルが中心でCPUの劣化が疑われる。
Intelの第13世代および第14世代などRaptor Lake系世代のCPUではCore i9系などのハイエンドモデルを中心に動作クロックが非常に高く設定されているのですが、この高すぎる動作クロックが原因でCPUが劣化し、不具合が発生している疑惑が浮上してきている様です。
Seeing a worrying trend with some Intel 13th/14th gen CPUs having stability issues with UE4/UE5 games (like Fortnite, Remnant 2, Hogwarts Legacy etc.) specifically during the initial shader comp process, which apparently exposes "bad CPUs" and requires an underclock to stabilize: pic.twitter.com/0Qse0azI1r
— Sebastian Castellanos (@Sebasti66855537) February 20, 2024
IntelのRaptor Lake系である第13世代および第14世代CPUについては、最上位モデルであるCore i9では動作クロックが最大6.0 GHzに迫り、特別なCore i9-13900KSやCore i9-14900KSでは最大6.3 GHzなど非常に高い動作クロックを特徴としています。ただ、これらのCPUについてSteamやRedditの掲示板でFortniteやHogwarts LegacyなどUnreal Engine 4および5を採用したゲームにてシェーダーをロードするなどCPUを多く使うタスクで【Out of Video Memory】と警告が表示され、ゲームが落ちる不具合に見舞われている事が報告されています。
この問題に対する解決策としてはグラフィックスカードの不具合を疑いそうですが、Raptor Lake系統のCore i9やCore i7などを使っている場合に限り掲示板上で挙げられているのは動作クロックを定格より引き下げるなどアンダークロックを行う事で解決する例が多く見られているようです。また、特徴的なのはこのゲームが落ちる不具合についてはこれらのCPU購入後すぐには発生せず、1か月から3か月後に発生し出す特徴があるとのことです。
Even more concerning customer reviews… pic.twitter.com/smWsJCu0H5
— Sebastian Castellanos (@Sebasti66855537) April 6, 2024
同様の不具合はCore i9-14900K/KFのレビューでも多く掲載されており、購入後すぐは問題なく利用できるが、数か月後にBSoDの多発やソフトウェアの不具合など発生し、クリーンインストールなどを行っても問題が再発するとのことで、ここでも解決策はアンダークロックや電圧の低減などが挙げられています。
韓国のZDNet Koreaによると韓国では鉄拳8で同様の不具合が多発しており、一部量販店ではIntel製CPUの返品が1日に10件以上寄せられているとのことです。また、この件についてIntelに問い合わせしたところ、『第13および第14世代CPUにて同様の不具合が発生している事は認識しており、原因を調査中』と言う回答をしています。
現時点で明確な原因は分かっていませんが、Core i7やCore i9など動作クロックが高く設定されたCPUを中心にこの不具合が発生しているため、高い電圧設定や温度が原因でCPUの劣化が促進されている可能性があるとRedditやTwitter上では言われています。また、Intelはマザーボードメーカーに対して電力設定に自由度を持たせていることから、これらも不具合の原因の可能性もあるようですが、どちらにせよ動作クロックや電圧設定を定格より引き下げることで安定度は増すとのことですので、第13および第14世代CPUを持っているユーザーは暫定的にこれらの設定を引き下げることが推奨されます。
この問題についてはIntelも調査中とのことですが、Core i9-14900K/KFやCore i9-13900K/KFなど動作クロックが極限まで高められたモデルを中心でしかも数か月後から不具合が発生する事を考えると劣化と言うのも可能性として高そうな状況です。仮に劣化であった場合、過剰なオーバークロックか定格での運用なのか見分ける手段がなく、Intelがどのように保証するのか気になるところですが、Core i9やCore i7を使っている人は一旦は動作クロックや電圧を下げるなどしておいた方がよさそうです。
Sebastian Castellanos | X (Twitter)
https://twitter.com/Sebasti66855537/status/1776605992735674652
인텔 13·14세대 CPU, 게임 강제종료 문제 ‘시끌’ | ZDNET Korea
コメント
コメント一覧 (6件)
>>動作クロックや電圧を下げる
この辺は言葉足らずな感じがします。
設定によっては、仕様外の電圧降下とクロック制御がされることがあります。この場合マージンを切り詰める、ダウンクロックになるので、CPUにダメージが加わる可能性があります。
あくまでも、仕様の範囲で❝電圧❞と❝クロック❞を合わせて下げることが重要。
自作の初心者の方が、該当の問題に対処する場合は、詳しい人に聞きながら、慎重に作業してください。
以前lga1700にcpuの反り問題ってのがあったけど、それは関係ないのかな・・・?
intel側は問題無い、特に対策もしないと公表してたみたいだけど
自分の13900KFも購入半年たった辺りから、ゲームを起動した直後の読み込み中にout of video memoryでよく落ちるようになりました。使っているRTX4090が原因かと思ってましたが、まさかCPUが原因の可能性があるとは。
クロック引き下げとかPL1とかの最大消費電力を下げたりして色々試したいと思います。
最上位をCPU購入して性能を下げて使わざるを得ない…
本末転倒過ぎる
intelも勿論AMDも無茶なチキンレース辞めれ
我が家はRTX4080と7950xだが、CPUは温度が本格水冷でも90度超える
次に備えて1300w(ATX3.0)電源まで用意した
コレで普通ですと言われても…90度超えはダメだろ?
コレは…流石に頭イカれてる
75度以内に収めれるCPUを出してくれ
i9-14900KSが定格でも不安定なんて話を聞くと、かなりマージン切り詰めているのは想像に難くないので、ハイクロックモデルに関しては定格なら安心なんて時代ではなくなりましたね。
クロック上昇分、リニアにフレームレートが伸びるわけでもないので私は65Wモデルで十分です。
これって負荷変動のあるゲーム利用でCPUが故障するという話だから、クロックと電圧が上下することによる電圧スパイクが原因じゃないですかね。
電流が原因ならエンコードやってる人のCPUの方が先に壊れると思います。
問題が発生しているのはRaptor Lake(13600K~14900K)で、Alder Lake(12600K~12900K)では発生していないので、CPUのVRM制御に問題があるのでしょう。
電流が原因ならエンコード等を行っている人の方が数倍早く壊れるはずだし、12900Kでも起きていないとおかしいです。
CPUというのはクロックが上昇する時にVRMに電圧を上げるように要求します。
しかしVRMは待機時250~500KHzぐらいで動作しているので、CPUクロック(GHz)の変動よりも電圧を切り替えるのは時間がかかります。
そこで、最初に電圧上昇要求があったら多めに電圧をかけておいて、その後のCPUクロックを上げるまでの時間を短縮する操作が行われます。
例えば、液晶モニターのパネルに一時的に過電圧をかけて応答速度を高速化するオーバードライブと同じようなものです。
オーバードライブをかけすぎると画面が白飛びしたりするのは、過電圧によるオーバーシュートが発生しているからです。
この技術は性能を上げるのには良いのですが、瞬間的には無理をさせることになるので劣化が早くなります。
ゲームの場合はエンコードと違ってCPU負荷変動があるので、電圧とクロックが常に上下してオーバーシュートが発生しやすくなります。
これは瞬間的なものなので、電流やクロックを制限しても少しは効果があるかもしれないですが、劣化は抑えられないでしょう。
液晶モニターでオーバードライブを最大にした状態でリフレッシュレートを下げても、白飛びが改善しないのと同じです。
CPUは液晶モニターのオーバードライブのようにユーザーが設定を調整出来ない為、BIOSの修正が必要になりそうです。
既に劣化したCPUや劣化しかけているCPUに関しては、どうやっても元には戻らないので交換するしかないですね。