AMDがRyzen 5 7235HとRyzen 5 7235HSを追加投入。新しい型番の命名規則が既に崩壊中
AMDでは2023年にノートPC向けに投入する新製品について、2022年に製品型番の命名規則を刷新しました。その命名規則は例えばRyzen 9 7945HXであれば、7945HXの内、1桁目は登場年、2桁目が製品のランク、3桁目がCPUアーキテクチャー、そして4桁目が同一ランクの中での性能差を表す形になっています。特に1桁目の登場年は2023年登場のモデルは7、2024年登場モデルは8にすると言われていましたが、このルールを無視した製品をAMDはラインアップに追加しました。
追加されたのはRyzen 5 7235HとRyzen 5 7235HSの2モデルです。
このモデルはZen 3+アーキテクチャーを採用し、CPUは4コア8スレッド、動作クロックはベースが3.2 GHz、最大4.2 GHzで動作しTDPは45Wに設定されています。
このCPUは特に特徴もないエントリー向けモデルなのですが、興味深いのが2024年3月末に登場したにも関わらず冒頭の1桁目は7=2023年のままになっている他、Ryzen 5なのにRyzen 3より下の2と言う数字が2桁目に入るなどAMDが2022年に発表した命名規則を無視したモデルになっています。
AMDは今のところ2024年モデルにあたるRyzen 80X0シリーズはZen 4+RDNA3を搭載するRyzen 7040シリーズのリフレッシュ版でしか投入していません。ただ、今後もAMDはZen3など古めのアーキテクチャーを採用したモデルをエントリー向けモデルとして追加でラインアップすると見られていますが、この追加モデルもすべてRyzen 7030シリーズとしてラインアップされるのか、あるところを境にRyzen 8030シリーズに改められるのかわかりません。
また、さらに混乱を招くのが2桁目の存在です。本来ここはRyzen 5なら5、Ryzen 3なら3、Athlonなら1などRyzenのSKUに応じた数字が与えられているのですが、今回のモデルはRyzen 5と名乗るものの、2桁目は『2』と言う事でRyzen 3とAthlonの間になっています。実際にCPUのコア数も4コアと言う事でRyzen 5と言うよりはRyzen 3が相応しいのですが、このような型番が与えられるなどAMDの命名規則は崩壊してしまっている事がわかるモデルになっています。
AMDの型番については1桁目の登場年はいつを境に変えるのだろうと思っていたのですが、案の定、AMD自身もいつ変えるべきかわからなくなってしまったようです。。。この1桁目の数字については1桁目と言う事で目立つ上に、CPUの型番に馴染みが無い人であれば『大きい=良い』と勘違いしやすく誤解を招きやすいのですが、その点を配慮して今回のRyzen 5 7235H/HSはそのままにしたのか、単純に忘れていたのかはわかりません。
ちなみに、IntelもRaptor Lake Refreshのリフレッシュ版をCore Series 200Hとして売り出すなどこのCPUの型番はIntelもAMDもカオスであるため特にノートPCを買う際はCPU型番についてしっかり調べてから購入することをお勧めします。
コメント
コメント一覧 (1件)
7235ならば、一桁目の数字は「5」となり、一文字目ならば「7」が一般的では無いでしょうか?
本文を読めば、Ryzen7000シリーズの事なので理解は出来ますが・・・。