マイニングで使用したGPUでも問題はない? 海外Youtuberが検証。

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マイニングで使用されたGPUについては劣悪な環境に保管されたことが原因でGPUダイが割れたり、使用感を隠すために再塗装したりと何かと悪い話が多いですが、海外のテック系Youtuber、LinusTechTipsがマイニングに使用されたGPUについて案外問題なく使えるのではないかと言う説を提唱しています。

目次

ランダムで19個のマイニングに使われたGPUを購入。ほとんどの場合は問題なく使用可能

マイニングで使用されたグラフィックスカードについてはここ最近、劣悪な環境で保管されていたことが原因でダイが割れる問題が発生したり使用感を隠すために再塗装したりと極端な例が出現していますが、使える状態の中古製品でも長時間使用されていたため、GPUダイ自体が劣化しているなど中古として買う際には避ける事が推奨されていますが、海外のテック系Youtuber、LinusTechTips*がeBayやFacebookマーケットプレイス経由でマイニングに使われた中古GPUを19基購入し、1500ものテストにかけてGPUの信頼性について検証しています。

*LinusTechTipsはカナダを拠点に活動するテック系Youtuberで登録者数は1520万人を誇る人気Youtuberです。

You SHOULD buy Used GPUs – Testing Used Mining Cards – YouTube

LinusTechTipsではマイニングに使われたグラフィックスカードを合計19基購入しており、内訳はRadeon RX 5700 XT系を5基、GeForce RTX 3060とRTX 3070を6基づつ、RTX 3080を2基となっています。

動作の確認にはLinusTechTipsがレビュー用に使っていた上記4モデルのグラフィックスカードが基準として使用し、この基準に対して動作クロックやパフォーマンス、信頼性などを検証する流れになっています。なおレビュー用に使っていたグラフィックスカードについては数日程度しか使っていないためほぼ新品状態とのことです。

ほとんどのモデルで問題なし。ただし故障したモデルも1基存在

LinusTechTipsが行ったテストではMSI Kombustorを使った動作クロックの確認と複数のゲームを使ったパフォーマンステスト、そしてVRAMの劣化具合を図るため、AIDA64ベンチマークを実施しています。

動作クロックにおいてはRTX 3080では基準となるグラフィックスカードを超える動作クロックを記録し、RTX 3070、RTX 3060、RX 5700 XTもほとんどのモデルは基準から大きく外れた数値とはならなかったようです。ただ、RTX 3060とRX 5700 XTではそれぞれ1基づつ動作クロックが他より大幅に低いモデルが存在したとのことです。この原因としてはRTX 3060はGPU温度が110℃に到達し、サーマルスロットリングを起こしていた事、RX 5700 XTではマイニング用にBIOSが書き換えられていたことが原因で他と異なった挙動を示していたとの事です。

これらの内容はある程度PCに詳しければ修理も可能ですが、推奨されるアクションとしては売主への返品が最適とのことです。

ゲーミング時のパフォーマンスについてもほとんどのモデルで基準となるグラフィックスカード並みのパフォーマンスを記録していましたが、RTX 3060の内、MSI Ventus 2X OCに関しては他より若干性能が低かったようです。この原因については動作クロックは正常であったため、GPUダイの品質が元々悪かったと推測されるため特にマイニングが原因の劣化ではないとのことです。

VRAM関係のパフォーマンスに関しては多くのモデルで大きな差は無かったものの、動作クロックが異様に低かったGIGABYTE製RTX 3060に関してはAIDA64ベンチマークを完了する事が出来なかったとの事です。これはVRAMに異常がある事を示すもので修理できる見込みはないとのことです。

LinusTechTipsによると、中古のグラフィックスカードについては悪意を持って販売するユーザーも居るものの、大多数は副業目的にマイニングを始めた者が多く騙す目的でオークションに出品しているユーザーはかなり少ないのでは無いかと推測しています。また、グラフィックスカードの劣化についてはゲームでは温度がGPUの上限値ギリギリまで上がる一方で、マイニングでは温度が上限の半分程度までしか上がらないため、寿命に関してはゲームで使用した場合とほぼ変わらないとの事です。

また、グラフィックスカードをどのように使おうとも工業製品であるためバスタブ曲線の様に故障率は使用開始からの時間に大きく依存するとのことで、マイニングで1~2年程度使われていたから故障率が大きく跳ね上がる事はないとのことです。

LinusTechTipsによると、中古のグラフィックスカードを購入することで新品に比べて平均19.1%安く購入が出来たとの事です。ただ、中古のグラフィックスカードがおすすめかと言われるとリスク許容度と置かれている状況によるとのことで、自作PCを作る際に少しでもコストを抑えたい場合には中古グラフィックスカードも1つの選択肢として残しておくべきとのことです。

中古のグラフィックスカードについては購入しない理由としては主に故障リスクと商品説明と異なる製品を送るなど詐欺まがいな出品者に遭うリスクが最も語られる理由です。

故障リスクに関しては日本の様に保証書を大事にする文化の国での購入であれば、万が一故障しても保証期間中内であれば修理してもらえる可能性が高いため、あまり無いと言えます。

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詐欺まがいの被害に遭う可能性についてはヤフオクやメルカリでは基本的にユーザー同士で解決しろと言う乱暴な姿勢であるためこれらのサービスでは防ぎようが無いのが現状です。一方で、LinusTechTipsが購入したeBayでは購入者保護と呼ばれるサービスが充実しているため、eBayが仲裁に入り返金を代行するなどサポートが充実しています。

そのため、LinusTechTipsでは故障や動作不良があれば返品・返金を要求しろと言うアドバイスが多様されていますが、残念ながら日本ではユーザー同士の解決する事が主な対応となるためトラブルの長期化があります。そのため、中古GPUを買う際には信頼できる出品者を見分ける必要性と返品・返金が困難である事から海外より中古GPUを買うリスクは若干リスクが高いと言わざるを得ないのが状況と言えます。


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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 格安で手に入るって一時期国内のマイニングセンターが閉じてそこで使われていたっぽいグラボを端子つけたりして使うのが流行ってた

  • 19%しか変わらないならわざわざ中古選ぶ選択肢は無いね

  • 中古は、所詮中古です。保証もないし、もし外れ引いても面倒なことになるだけ。電源とグラボだけは新品にしとけ

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