Intel Meteor Lakeの内蔵GPU性能がAMD Ryzenを5%超える性能を記録。消費電力も低めに
Intelでは2023年12月14日よりCore Ultraブランド第一世代となるMeteor Lake CPUを市場に投入します。このMeteor LakeではCPUのアーキテクチャーを刷新すると共に、内蔵GPUの性能を大幅強化されます。
このMeteor Lakeについて、最新のGPUベンチマークにて、現時点で市場に出ているノートPC向けCPUの中で最も高い性能を持つAMDのRyzen 9 7940HSを超える性能がGeekbenchのOpenCLベンチマークにて記録されました。
今回ベンチマークに登場したCPUはCore Ultra 7 155Hで、TDP 35W帯のCPUとしては上位に位置するCPUとなっています。コア構成は6P+8E+2LPEの合計16コア、20スレッドで内蔵GPUには128基のExecution Unitを搭載し、動作クロックは最大2.25 GHzで動作します。
この仕様で記録されたOpenCLベンチマークスコアは33948ポイントを記録しています。
このCore Ultra 7 155Hの内蔵GPUベンチマークについては数日前にも登場していましたが、今回の結果ではドライバーの最適化かノートPCの冷却性能の違いなのか前回登場した結果より1.25倍の性能に伸びています。
GPU / CPUモデル | スコア |
---|---|
RTX 3050 (ノートPC) | 50,370 |
RX 480 (デスクトップ) | 42,302 |
RTX 2050 (ノートPC) | 41,474 |
MX570 (ノートPC) | 39,179 |
GTX 1650 Ti (ノートPC) | 38,576 |
Arc A380 デスクトップ) | 37,105 |
GTX 1650 (ノートPC) | 35,036 |
MX550 (ノートPC) | 34,606 |
GTX 1060 6 GB デスクトップ) | 34,175 |
Arc Xe-LPG (Core Ultra 7 155H) | 33,948 |
Radeon 780M (Ryzen 9 7940HS @ 60W) | 32,598 |
GTX 1060 3 GB デスクトップ) | 31,765 |
Radeon 780M (Ryzen 9 7940HS 標準仕様) | 30,296 |
Radeon 760M (Ryzen 5 7640HS 標準仕様) | 20,793 |
この性能を他のGPUと比べるとライバルでもあるAMDのRyzen 9 7940HSを60Wで動作させた際のスコアを4%上回っています。また、Core Ultra 7 155HのTDPである30Wに近い状態で計測されたRyzen 9 7940HS(TDP 35W)に対しても12%高い性能を記録している事からワットパフォーマンスの観点に置いてもCore Ultra 7 155Hに内蔵されている内蔵GPUについては優れた性能と言えそうです。
このCore Ultra 7 155HのGPU性能はデスクトップ向けGPUであるGeForce GTX 1060 6GBに対して1%劣る程度にまで迫っており、TDPが45Wに設定されるCore Ultra 9 185HなどではGeForce GTX 1060 6GBを上回る性能が期待できるかもしれません。
なお、今回のベンチマークはOpenCLという事で実際のゲームにおいても同様の傾向になるかは不明ですが、IntelではXeSSなどのアップスケーリング技術も存在するため、対応するゲームであれば優れたパフォーマンスでプレイする事が可能になります。
コメント
コメント一覧 (1件)
内蔵GPUの性能向上はしばらくトレンドになりそうですね。ゲーム開発サイドも将来のパソコンスペックを見積もってやると、案外カジュアルゲームはローリスク、ホットスポットなのかな?パソコンゲームがメジャーな市場になるかも。インテルがんばっテル!