Bloombergにて、Nintendo Switchの改良版ではNVIDIAのDLSSテクノロジーが採用されると報じられましたが、このDLSSテクノロジーを動かす肝心のGPUではNVIDIAが2021年後半に計画しているGeForce RTX 4000シリーズ、通称:Ada LovelaceをベースにしたSoCが採用される可能性があるとの事です。
Ada LovelaceベースのSoCを搭載する可能性
New Nintendo Switch Console For 2021 Could Feature NVIDIA’s Next-Gen Ada Lovelace GPU (wccftech.com)
3/23、BloombergによるとNintendo Switchの改良版では、NVIDIA製の新しいSoCを採用し、TVモード時にはDLSSを採用した4K解像度でゲームがプレイ可能になる事が報じられていましたが、このNVIDIA製の新しいSoCについて、kopite7kimi氏によると、GeForce RTX 4000シリーズで採用予定のAda Lovelaceがベースになる可能性が指摘されています。
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— kopite7kimi (@kopite7kimi) March 24, 2021
現在発売されているNintendo SwitchではGTX 700シリーズで採用されていたMaxwellアーキテクチャーをベースに開発されたSoC Tegra X1が採用されています。このMaxwellアーキテクチャーは2013年後半に開発されたアーキテクチャーのため、2021年では普及し始めている技術であるDLSSやレイトレーシングにはもちろん非対応でグラフィックスパワー的にもApexを720p@30fpsで動かすのが精いっぱいと言う状況です。また、グラフィックスパワーの向上と共にPlayStation5の登場によって一般化しつつある4K解像度への対応として最新鋭のAda LovelaceをベースとしたSoCを搭載する可能性は十分考えられる対応です。
このAda Lovelaceは、2020年後半に発売されたAmpereの8nmプロセスから5nmプロセスへ進化する事が既に判明しています。
RTX 4000 シリーズの情報出現。ADA LOVELACEは18432コア搭載 – Gaz:Log
このことから、Ada Lovelaceでは現行のAmpereを上回るレイトレーシング性能やDLSS技術が採用されるものと見られており、ディスクリートGPUとしては2021年末から2022年にかけて登場すると噂されていますが、一足先にSoC版が先行して登場する可能性があります。NVIDIAでは新しいアーキテクチャーを先行してSoCに搭載する事は既にAmpereで行っています。Ampereを初めて採用したSoCはTegra Orin SoCで、RTX 3000シリーズが登場する2年以上近く前の2019年末に開催されたGTC 2018にて発表がされています。
NVIDIAでは4月12日にGTC 2021を開催します。もしNintendo Switchの改良版の登場が近ければその場で何かしらの新しいアーキテクチャーを採用したSoCについて発表があるかもしれません。
Nintendoでは最新鋭のアーキテクチャーを採用する事は珍しく、もしAda Lovelaceがベースとなる最新鋭SoCを採用となると、お手ごろさや供給体制などを新ハードでは重視するNintendoとしてはかなり異例な存在になるのではと考えられます。ただ、一度新しいハードを出すと短くても5年以上は社の明暗を分ける存在となります。そのため、可能な限り将来性のあるハードウェアでリリースしたいという思惑も必ずあると言えますので、Ada Lovelaceの採用は異例ではあるもののハードウェアの進化やPlayStation5やXbox Series Xの動向を考えると、あまりにも現実離れしているとは言えないと思います。
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