NVIDIAが売れないGeForceからRTXシリーズの製造にシフト中の模様
NVIDIAについてはゲーミング用グラフィックカードについては新たに発売したRTX 4070やRTX 4060 Tiなどの販売状況は絶不調で、RTX 4070については発売後数日で生産が一時的に停止される事態となりました。また、その後に発売されたRTX 4060 Tiについては発売後数時間と言う異例の速さでメーカー希望小売価格を下回る価格で販売が行われるなどあまり売れていない事が明確になっています。しかし、NVIDIAの直近の決算発表や株価を見るとゲーミング用グラフィックカードの販売状況については一切反映されていませんがこの理由の一つがAI向けGPUへの転用と見られています。
NVIDIAについては5月に発表された決算ではゲーミング用グラフィックカードなどの販売状況は悪く、前年同期比では38%の減少を記録し、ハイライトにおいても『在庫過多状態の改善が目前』と言われているもののRTX 3000シリーズは値下げ販売されてもハイエンドを除くとまだまだ多くの在庫が残っており、RTX 4000シリーズについても潤沢な在庫がある状態となっています。
その結果、上述の通りRTX 4070については生産が一時停止される事態となったり、RTX 4060 Tiについては売れない事を見越して量販店が発売日に販売する事を控えるなど売れていない事が明確と言える状態なのですがそれでもNVIDIAは24年Q2会計年度の売上高予想はアナリスト予想の7.15億ドルを大きく超える11億ドルになる事を公表しました。
そんな強気な来期予想の理由は製造できるGPUの多くをAI向けGPUとして売る事で達成するようです。
Moore’s Law is Deadが入手したNVIDIA関係者からの情報によると、NVIDIAのAI向けGPUの最上位モデルであるHopper H100については製造に必須となるTSMCのCoWoS製造キャパシティーの問題から需要に応えるだけの供給ができない状態となっているとのことです。
実際にHopper H100の需要が供給よりも高く発注から納期まで半年以上、価格は35%引き上げられるなど高い需要により供給が追いついていない話が5月中旬に明らかにされています。
そんなNVIDIAですが、現在はRTX 4090などに使われているAD102 GPUやRTX 4080に搭載されているAD103そして、RTX 4070に使われているAD104などをゲーミング用グラフィックカードからAI向けとして使うためにデータセンターやクリエイティブ用途向けに可能な限り転用しているとのことです。
AD102 GPUについてはデータセンターやAI向け学習などに適したNVIDIA L40やRTX 6000 Ada Generation、AD103 GPUにはRTX 5000 Mobile Ada Generation、AD104 GPUではRTX 4000 SFF Ada GenerationやNVIDIA L4などラインアップしており、これらはコンシューマー向けモデルに対して4~6倍近い価格での販売が行われていますが、Hopper H100より納期が速い上に、価格もHopper H100が300万円以上するのに対して最上位のRTX 6000 Ada Generationでは120万円と安価なため比較的高い需要が見込めているようです。
このGPUの用途転用を行う事でNVIDIAの来期売上高予測は非常に高くなっているようです。
なお、ゲーミング用のグラフィックカードについてはNVIDIAでは2023年6月29日にメインストリーム向けとなるRTX 4060を発売し、2023年7月には16GBのVRAMを備えたRTX 4060 Tiの発売を計画しており、8月~10月にはエントリー向けモデルのRTX 4050なども発売すると見られています。
これらのグラフィックカードについては価格が市場が期待する以上に高く、RTX 4060については競合のAMDがRadeon RX 7600を発売日目前で$299から$269に値下げをしましたが、NVIDIAではそのような動きは見られず計画通り$299で発売すると見られています。
ただ、NVIDIAについては上記の様にゲーミング用グラフィックカードが万が一売れなくてもより高値で売れる用途での販売が今のところは確保できているためRTX 4000シリーズについては徐々に価格が下がっていくものの、RTX 3000シリーズ末期の様にNVIDIAが何か手を打って販売状況を好転させようという積極的な動きはあまり期待できないと言えそうです。
コメント
コメント一覧 (19件)
AI一辺倒はいつまで続くのかも分からないこの明らかなバブル状態が終わった時が怖いのによくやるもんだ。
なんか仮想通貨みたいな道をたどりそうな(・_・;)
誤 売れない
正 売る気が無い
だな。
nvidiaは端からゲーマーなんて相手にして無い。
まぁ、AIにしろマイニンングにしろ利益を得るための必要経費だから、超ボッタクリ価格であってもそれを超える利益を出せれば気にせずに買うけど、ゲームの場合は基本的に金にならないからねぇ。(配信者等一部の人は除く)
趣味である以上、適正価格以上は手を出さない人が大半だもんな。
実際に、純粋に娯楽の為に4090とか4080とか購入してる人なんてごく一部でしょ。
(配信者等は仕事の為であって、娯楽の為ではない)
nvidiaとしては、適正価格を求める普通のゲーマーなんぞ眼中にないんだろうな。
仮想通貨の時の様に、ある日突然ハシゴ外されたら
この会社どうなるんだろ
RTX4000シリーズが出ているのに今更3000シリーズは買いたくない…でも高い…でもAIに強くて競合他社がいなくて値下げしない強気の販売方針…
AMDとIntelもGAN対応でAI処理性能高かったら、競争原理が働いてnVidiaも値下げするんでしょうけど、何年後になることやら…
マイニングバブルの次はAIバブルか…
マイニングバブルの記憶もうどっか行ったんか?という気がしつつ
まぁ企業が儲かってないよりはマシか、とも思う。
ただAI用途はマイニングほど使い捨てじゃないだろうから各企業の設備投資が一息ついたら…
アホかこの記者
すでにRTXのコンシューマー向けGPUなんかもう売上の3割しかないし
今年中に2割まで落ちるって言ってんだろ
geforceを転用する、じゃなくて
nVidiaは元々主要がAI・クラウドサーバ向けGPUなんだよ
コンシューマーRTXは副業なんだよ
すでにRTX何て副業だからな
売上の2割しかない
バブルも何もAI,サーバ向けGPUが本業だからな
GeForceなんてついででやってるだけだから
どうしてもぼったくり価格路線を変えないみたいだな
クズが
AI用にしても搭載メモリとバスがボトルネックで性能生かせてない
分かり切っていて簡単に改善できるところを直さず強気の価格なのが一番意味不明
売れないなら値段下げろよ
AI用やるよりコスト安くできる
自前でプロセッサを用意するDeepMindを飲み込んだGoogleのBardがChatGPTを終わらす!
あとAMDもROCmがまとまれば価格競争が始まる…はずw
来年はビットコインが半減期を迎える。AIバブルにマイニングバブルが重なる。どこまでこの会社の株価が上がるかもう分からん。
10年くらい前に150万円分買ってた友人が先月の高騰で億り人になってた・・。
VRAM周りの仕様をケチった上に補助電源周りが怖すぎて乗り換えらんないよ
正直言って欠陥世代でしかないのに売れるわけない
AIってそんなマイニングみたいにGPUの寿命削るものかね、OpenAIも今後はリソース節約する方向にGPT開発の舵切ってるし
今は企業がこぞって買いあさってるけど市場が飽和したら売上ガクッと落ちるのでは
なんかゲーマーは高価なGPUに腹を立てて「舐め過ぎ、潰れちまえ」みたいなスタンスをよく見るけど、このまま行くと完全にコンシューマ市場から手を引かれて今と比べ物にならないほど高騰する気がするんだけどどうなんかね。
RTX4090と比較して価格性能比が悪いA100やH100は、1枚あたり200~300万円という超高価格でこの会社を支えています。しかし、それらを利用せざるを得ない理由は、Geforce製品がEULAでデータセンターでの利用を禁止しているからです。
その根拠とされている「データセンター用に設計された製品ではないから」という過去の発言はどこに行ったのでしょうか?まさか、ヒートシンクのみのファンレスで、サーバー側に冷却の実行と責任を投げる構成が”データセンター用の設計”だと言うのでしょうか?
グラボで一番壊れるリスクがあるのはファンなので、ファンレスなら壊れるリスクはかなり低くなる。データセンターはサーバ・部屋単位でガンガン冷却してるから、壊れやすいファンは必要なく、冷却をサーバにまかせてファンを外してしまったほうが故障率が低い、という理屈なんでしょうかね。だとすれば理に適った話ではありますが、コンシューマとしてはファンのついたRTXを売ってほしいところです。
ただ、AI技術がなくなることはないでしょうから、残念ながら当面はこのままな気がします。もちろん多少浮き沈みはあるでしょうが。
せめて競合他社がもうちょっと頑張ってくれるといいんですがねえ…