DDR5メモリーは一般的に4800MT/sで動作し、XMPやEXPOなどを動作させると6000MT/s程度での動作が期待できますが、このDDR5を液体窒素などで極限までオーバークロックする事で11202MT/sでの動作と言う世界記録が達成されたようです。
DDR5を11202MT/sにまでオーバークロックし世界記録樹立。Intel Z790と液体窒素で達成
DDR5の動作クロックについては一般的には4800MT/sで動作し、IntelのXMPやAMDのEXPOなどメモリーオーバークロックプロファイルを適用する事で6000MT/sから7000MT/sを超えるような動作クロックに対応が可能になっていますが、今回アメリカのエクストリームオーバークロッカーであるSEBY9123氏が1枚のDDR5メモリーを用いてオーバークロックの世界記録を達成しました。
SEBY9123氏のオーバークロック構成はマザーボードにはASUS ROG Maximus Z790 APEXマザーボードが用いられており、CPUにはCore i9-13900Kを2コア2スレッドで2.2 GHzで動作、そしてメモリーにはG.SkillのTrident Z5 RGB DIMMが用いられています。ただ、メモリーについてはDDR5で一般的なデュアル構成ではなく、シングル構成で搭載されており、冷却にはCPUとメモリー両方をLN2(液体窒素)で冷却しています。これによって世界新記録である11202 MT/sを達成し、前回までの世界新記録だった11135 MT/sの記録が塗り替えられました。
DDR5のオーバークロックについてはGIGABYTE内のオーバークロックチームであるHiCookie氏が11135MT/sを記録していましたが、SEBY9123は11202 MT/sを達成する事で世界新記録が塗り替えられました。
CPU-zのバリデーション結果によると、メモリータイミングは62-126-126-127-127-2とあまり実用性を感じないタイミングになっていますが、あくまで動作クロックの最高周波数を記録するものであって、タイミングはあまり重要視されていません。
同じくオーバークロッカーであるSkatterbencherでは、過去のDRAM系のオーバークロックの世界記録についてSDR時代から最新のDDR5まで記録したリストを公開していますが、DDR5については今までのDDR3やDDR4とは比べ物にならないぐらい動作クロックが向上していますが、早期にDDR5の限界に達したのか世界記録は頭打ちになりつつあります。ただし、DDR5については各社がDDR5-8000以上のメモリーキットの発売を計画するなどまだまだ高速化の余地はあるため、近い内にさらに高い世界記録が樹立されるものと見られています。
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