NVIDIA GeForce RTX 4070は海外では$599、日本では99,800円で販売がされていますがこの低い価格が原因で一部のAIB製グラフィックカードでは低品質なクーラーを使わざる得ず、VRMなど主要コンポーネントがオーバーヒートする可能性があるようです。
一部のGeForce RTX 4070では低品質なクーラーを搭載。VRMが冷却されずオーバーヒートする可能性
The price cut of the RTX 4070 generates “problems” with the graphics | elchapuzasinformatico.com)
NVIDIAのGeForce RTX 4070については2023年4月13日に発売が開始され、価格は海外で$599、日本円では99,800円で販売が行われているアッパーミドルクラスのグラフィックカードになりますが、どうやらAIB各社ではNVIDIAが設定した定価である$599を守るために、GPUクーラーのコストを下げるなどしてコストを抑えているようですが、このコスト削減によってVRMなどグラフィックカードの主要コンポーネントの一部がオーバーヒートする可能性が指摘されています。
GeForce RTX 4070については当初出現したリークでは価格が$749、RTX 4070 Tiとほぼ変わらない金額が設定される見込みでしたが、このリークが出ると炎上したことや、RTX 4000シリーズ全体の売上があまり芳しくないことから発売目前に$599で販売されることが明らかになりました。しかし、この急な価格の変化に対してAIBなどでは価格を大きく抑える必要性に駆られたようです。
その結果、一部のAIB製グラフィックカードではVRMを冷却するために必要なGPUクーラーとの接触が完全に行えないような設計が取り入れられてしまっているようです。例えば、NVIDIAのGeForce RTX 4070 Founders EditionではGPUクーラーとGPUの基板は数か所ネジ止めされており、VRMとGPUクーラーは接触するようになっています。しかし、EL CHAPUZASが発見したグラフィックスカードではねじ止め箇所が少ないが故にGPUクーラーやサーマルパッドとVRMとの接触が非常に甘く、グラフィックスカードに負荷を与えるとVRM温度が105℃を超える箇所が発生するとのことです。
また、この接触の甘さに拍車をかけているのがバックプレートで、廉価モデルではコストを抑えるためにGPUのバックプレートがプラスチック製となっており通常の搭載方法であるとGPUが若干反ってしまいVRMとGPUクーラーとの接触が甘い状態となってしまうとのことです。
ただし、VRMの耐熱温度自体、120℃または140℃に設定されているため、スペック値には入っていますがサーマルパッドは経年劣化で固まっていく傾向にあるため数年間使っているとサーマルパッドとの接触が完全に失われてしまい、VRMがオーバーヒートしてパフォーマンスの低下や最悪の場合故障するという可能性が出てきます。
NVIDIAでは新しいグラフィックカードが発売される際に、AIBに対して高いという印象を抑えるために発売時にはNVIDIAが定める定価で販売するモデルを一定数準備する必要があります。この数を守らないと後に発売される新モデルではGPUダイの供給の優先順位を下げるなどペナルティーがあると言われていますが、AIBがグラフィックカードの販売で得られる利益は2~5%と言われており、初期不良やサポートなどを含めると利益はゼロに等しいレベルと言われています。そのため、EVGAなどはグラフィックカード事業から撤退していますが、AIB各社では生き残りをかけて今回のようなコストダウンが行われてしまっているようです。
コメント
コメント一覧 (4件)
やはりコスパ、熱、消費電力、製品寿命でXX60がベストという結果になるのでしょうかw
売れないハイエンド路線続けなきゃ行けないのやばくね?
あんな高級品作っといて利益が2〜5%って正気の沙汰じゃ無い
赤字覚悟の慈善事業の様だ
チーム革ジャンは守銭奴過ぎるな
プラスチック製か金属製か、どっか調べてくれないかな