Steamのハードウェアサーベイにて人気のグラフィックスカードは長年、GeForce GTX 1060が首位を維持してきましたが、2022年末から2023年で地殻変動が起きています。2022年11月に集計されたSteamのハードウェアサーベイではGTX 1060からGTX 1650が首位に立ちましたが、2023年3月集計の調査では比較的新しい、GeForce RTX 3060が首位となり、他のレイトレーシング対応GPUも多くのモデルがラインクインし始めているようです。
NVIDIA GeForce RTX 3060がGPUシェアで首位でシェア10.67%を記録。GPUに地殻変動?
Steamでは毎月1回の頻度で市場で使われている大まかなPC構成を集計したハードウェアサーベイを発表していますが、2023年3月に集計されたSteamハードウェアサーベイによるとSteamを導入しているPCで最も導入されているグラフィックカードに比較的新しいグラフィックスカードであるNVIDIAのGeForce RTX 3060が1位を獲得したことが明らかになりました。
このSteamハードウェアサーベイの2023年3月集計分によると、まずグラフィックスカードのシェアはNVIDIAが82.63%、AMDが10.82%となっているとのことです。また、グラフィックスカード各モデル毎のシェアにおいては2017年8月に各GPUモデルのシェアまでが記録されるようになって以来、GeForce GTX 1060が首位をキープしていましたが、2022年11月集計分でGeForce GTX 1650が首位の座を奪い取りましたが、たった4ヶ月でGeForce RTX 3060に入れ替わりが起きたようです。
このGeForce RTX 3060のシェアとしては10.67%を記録し、2月まで首位だったGTX 1650の6.12%を大幅に上回るシェアになっています。
また、レイトレーシング対応のRTXシリーズは比較的高価なグラフィックスカードということでこのサーベイではあまりシェアを取れていませんでしたが、今回の集計結果ではRTX 3060をはじめ、RTX 2060やRTX 3070、RTX 3060 Tiなどがトップ5にランクインしており、よりハイエンドのRTX 3080は9位、RTX 3070 TiやRTX 3050などは15位以内に入るなどレイトレーシング対応グラフィックスカードも徐々にシェアを伸ばし始めているようです。
ちなみに、GeForce RTX 4000シリーズについては現時点ではRTX 4090とRTX 4070 Tiが下位の方にランクインしています。RTX 3060が発売から約3年して首位に立ったように、最新鋭のグラフィックスカードが普及するまでは時間がかかるため、RTX 4000シリーズがサーベイでシェア上位を取り始めるのは数年近くかかると見られています。特に、RTX 4000シリーズについては価格も非常に高くなっている関係から普及するスピードはさらに遅くなると考えられます。
グラフィックスカードではRTX 3060が首位を取るなど大きな動きがありましたが、CPUに関しても興味深いサーベイ結果になっています。結果によると、CPUのシェアはIntelがAMDに対してリードしており、Intelは74.46%のシェアを持ち、AMDは25.54%のシェアを持っています。この結果についてはIntelではAlder LakeやRaptor LakeのCPUやマザーボード価格がAMDに比べて安価であったことからシェアを伸ばしていったものと見られています。
少し前にはエントリー向けで価格も非常に安価なGeForce GTX 1650がシェア1位を獲得していましたが、たった数ヶ月でRTX 3060に首位の座を譲ることになったのは驚きの結果と言えます。RTX 3060についてはマイニングブームが終わったことで新品価格が下がり、中古品の流通も多くなってきていることからユーザーが増えたと言えそうです。実際に、ゲームもGTX 1650では快適にプレイすることも厳しいほか、GTX 1650については古いグラフィックスカードということで買い替えをしているユーザーも一定数いるとも考えられそうです。
ただ、今回の結果について少し気になるのが2月集計時の結果からRTX 3060は6%、RTX 2060は3.5%増と数字が大きく跳ね上がっているため、Steam側で集計方法を変えた結果である可能性もあるため4月集計の結果などもどのように推移するのか確認していきたいと思います。
GeForce RTX 3060については8GB版は4.1万円から、12GB版は4.7万円ぐらいで販売されています。(買うなら12GB版が断然おすすめです。)
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