Intelでは2023年2月15日にHEDTおよびワークステーション向けCPU、Sapphire Rapids Xeon W-2400とW-3400を発表予定ですが、これらのCPUではコンシューマー向けCPUでは考えられないような消費電力がオーバークロックによって発揮される事が明らかになりました。
Sapphire Rapids XeonのPL1は350W。ブースト時には最大600Wだがオーバークロックすると最大900Wにも達する見込み
IntelではAlder Lakeで採用されていたGolden Coveアーキテクチャーをサーバー・データセンター向け製品に転用したSapphire Rapids-SP Xeonを発売、最大60コア、TDP350Wで構成される事が明らかになっていますが、IntelではこれらのCPUを長らく更新されていなかったワークステーション・HEDT向けに転用したSapphire Rapids-WS（Xeon W-2400とW-3400）を準備中でこのCPUは2023年2月15日に発表が行われる予定です。
今回、そんなSapphire Rapids-WSの消費電力についてChiphell上に衝撃とも言えるようなリーク情報が登場しました。
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Sapphire Rapids-WSの中で上位モデルはW-3400シリーズで最上位モデルでは56コア112スレッド構成となりデフォルト消費電力は350Wに設定されており、TurboBoostなどCPUに負荷がかかる条件ではデフォルト条件でも最大600Wの電力消費が見られます。この600Wでも既にNVIDIA GeForce RTX 4090の定格でもある450Wを超えていますが、W-3400シリーズではオーバークロックが可能なCPUになっています。
このW-3400をオーバークロックを行うと負荷がかかる条件では最大700Wの電力を消費し、Cinebench R23など全コアを最大限にぶん回すソフトウェアでは900W以上の消費電力を消費する場合があるとの事です。この900WはRTX 4090の2倍の消費電力となりますので、この情報が事実であればオーバークロックを行うだけでCPU単品がオーブントースターやエアコン並みの消費電力を消費する事になります。
900Wと言う過剰な消費電力は電気代を大きく押し上げるだけではなく、マザーボード価格も押し上げると言えます。多くのマザーボードでは搭載されるCPUの消費電力を考慮したVRMのレイアウトと冷却を行いますが、これだけ高い消費電力となると必然的にVRMの数や冷却能力を高めなければならずマザーボードの製造コストは大きく跳ね上がると考えられます。また、最大900W消費するCPUを冷却するとなると高性能な360mm簡易水冷でも冷却は難しく、複数の大型ラジエーターを備えた本格水冷で挑む必要がありそうです。
今回Chiphellに掲載された情報はあくまでリークであるためもしかしたら消費電力量についてはもう少し減る可能性もあります。しかし、既に発売されているサーバー・データセンター向け製品のSapphire Rapids-SPではTurboboost時は420Wである事が明らかになっており、BIOSで設定されている消費電力最大値は764Wとなっています。そのため、より動作クロックが高められるSapphire Rapids-WSにおいてはTurboBoost時などは420Wより高い消費電力である可能性は高く、リーク通り900Wと言う値も現実味があると言えます。
CPU単品で900Wを消費ってなるとエクストリームオーバークロックで動作クロックを競う以前に、誰がこのCPUを適切に冷却して動かせるかという所から競技が始まりそうなレベルですね。レビューなどは2月末以降に掲載される予定との事ですが、これだけ高い消費電力だと性能の話より消費電力をネタにしたレビューばかり出て来る気しかしませんね・・・
個人的にここまで来るとアメ車みたいにパワーゴリゴリで燃費クソくらえな感じがして嫌いではないですが。
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