DirectStorageを使うとRTX 4090でもフレームレートが約10%落ちる模様。

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Microsoftが2022年に発表したDirectStorageテクノロジーではゲームに必要なデータをSSDからCPUを介さずに直接GPUに読み込ませることでパフォーマンスを向上させる技術なのですが、利用するとパフォーマンスが落ちる事が最新のレビューで明らかになりました。

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DirectStorageを使うとGeForce RTX 4090でもフレームレート10%減少。ハイエンドGPU以外使わない方が良い可能性

Microsoftが2022年に発表したDirectStroageに関してはゲームに必要なデータをSSDからCPUを介さずに直接GPUに読み込ませることでロード時間の短縮や、CPUへの負荷軽減などを行う事でゲーミング時のパフォーマンスアップが行われるという技術です。Microsoftが行ったDirectStorage 1.1のデモテストではロード時間はCPUを介した読み込みに対して3倍高速に読み込まれるなどゲーミング体験は大幅に向上がされると見られていましたが、弱点はあるようでドイツのPCゲームを扱うメディア、PC Games HardwareがこのDirectStorage利用時のパフォーマンスが低下する可能性を明らかにしています。

このDirectStorageにはじめて対応するゲームは2023年1月24日に発売がされたForspokenと呼ばれるゲームで、オープンワールド系のゲームになっています。このForspokenはUnreal Engine 5が利用されており、最小動作環境でもCPUにはCore i7-3770、メモリーは16GB、グラフィックカードにはGTX 1060 6GB以上とし、推奨環境ではCore i7-8700K、メモリー24GB以上、GeForce RTX 3070またはRadeon RX 6700 XTとかなりハイスペックな環境を要求するゲームになっています。

PC Games HardwareではこのForspokenでCPUにCore i9-12900K、GPUにGeForce RTX 4090を使ってDirectStorageに対応するPCIe Gen 3/4対応のNVMe SSDとDirectStorage非対応のSATA SSDを使ってゲーミング時のパフォーマンス計測を行いました。

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結果は、DirectStorageに対応しないSATA SSDを搭載した構成が最もフレームレートの面で良いパフォーマンスを発揮しました。しかし、DirectStorageに対応するNVMe SSDで計測を行うと、平均フレームレートは最大10%低下する結果となりました。ただ、結果は10%と大きめの違いはあるものの、1%Lowや0.2%Lowなどゲームプレイの快適性を損ねるフレームレートの低下幅は両者の間でほとんど同じとなっているため、ゲームプレイ自体はDirectStorageの有無にかかわらずスムーズに行えていると言えます。

ただし、今回のパフォーマンス計測は4K解像度で行われているため、よりフレームレートが稼げる1440pや1080pにおいては10%という差がそのまま反映されるとすると両者の違いを体感できるぐらいになる可能性があります。また、今回のPC構成は現時点で最高性能を誇るGPUであるGeForce RTX 4090で計測が行われているため、RTX 4070 TiやRTX 3060などアッパーミドルレンジやミドルレンジモデルで計測を行った場合、どのような影響が出るのかなど疑問が残る結果になっています。

このDirectStorageについてはCPUが担当していた処理の一部をグラフィックカードへ転移させているだけのため、グラフィックカード側に負荷がかかるのは当然の結果と言えそうですが、まだDirectStorage自体ゲームに実際に反映されて間もない事からゲーム側やドライバー側の最適化によってパフォーマンス低下は抑えられる可能性があります。いずれにせよ、DirectStorageはゲーム開発者やゲーマーにとって画期的な技術であるには違いがないので、今後発売されるタイトルで目にすると言えます。

 

Directstorageに関しては主にゲームのローディングやテクスチャーのストリーミングなどで効果を発揮するものの、CPUで行う処理をGPUに担わせている辺り、GPUの処理性能が限界まで使われている様なゲームであればDirectstorageを使うとフレームレートが落ちるのは必然と考えられます。

ただ、このDirectstorage自体はCPU負荷を減らすことが可能であるため、CPU性能がボトルネックとなっている場合はパフォーマンスアップが見込まれるとも言えますがまだ今回パフォーマンスが計測されたケース数は少ないためより詳細な計測などが行われればDirectstorageが得意、不得意な環境などが明らかになると考えられます。


DirectStorageはNVMe SSDであれば対応していますが、可能であればPCIe Gen 4対応で高速読み取りに対応したものを選ぶことをおすすめします。(以下が6000MB/s以上の読み取りに対応するNVMeSSDです)

 

 

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (5件)

  • んーでも、Forspokenって、DirectStorage 1.1に未対応なんでしょう?
    そうなると、解凍がCPU処理なわけで、まだこれを論じるには早い気がするんだけど

  • どの箇所からフレームレートを計測してるかによると思います。
    ロード中は描画負荷が軽いのでハイフレームレートが出ますが、遅いストレージでは当然ロードが長くなり必然的に平均フレームレートが高くなります。
    一方、ダイレクトストレージではロードが短いのでその分平均フレームレートが落ちるのは当然だと思いますが。。。

  • PS5の真似事と解釈していますが、GPU側に解凍専用の回路がないと割りを食うのは当たり前なのでは?
    余力があること前提ですよね。
    DLSSとは違ってFSRのように資源を使っている?
    でもPC用だからKrakenで圧縮していないはず、今後に期待ですかね。

  • そもそもメモリに限りがあるゲーム機だから
    ストレージアクセスの高速化に意味があるのであって、
    メモリが大容量かつ高帯域のPCなら意味がない。

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