Intelが2023年に発売予定のデスクトップ向けやワークステーション、サーバー向けCPUに関するスライド資料がリークしました。この中でRaptor Lake-Refreshやコンシューマー向けHEDT向けCPUであるSapphire Rapids、そしてチップセット関係の情報が掲載されています。
2023年はRaptor Lake-S Refresh登場。HEDT向けSapphire Rapidsは2023年初めにも登場へ
Intelの2023年に発売予定のコンシューマー向けおよびサーバー・データセンター向け製品に関するスライド資料のリークがTwitterユーザー、HXL氏から出現しました。
資料は2022年11月21~27日(Week47)にIntel社内で公開がされたものと見られています。
— HXL (@9550pro) December 8, 2022
2023年に登場するIntel CPUはRaptor Lake-S RefreshとSapphire RapidsとEmerald Rapids
CPUに関しては、まずサーバー・データセンター向け製品ではコンシューマー向けCPUのAlder Lake-Sに搭載されているGolden Coveアーキテクチャーを採用したSapphire Rapids-SPを2022年末までに発売し、2023年10月以降にRaptor Lakeに搭載されているRaptor Coveアーキテクチャーを採用したEmerald Rapids-SPの投入を予定しているようです。Sapphire Rapidsに関しては本来であれば2020年末に投入予定でしたが、ほぼ2年遅れでの投入となりますが、今度こそ投入がされるようです。
このサーバー・データセンター向け製品であるSapphire Rapids-SPをHEDT向けCPUに転用したSapphire Rapids-64Lの発売も2023年初旬に予定されています。このCPUはAMDのZen 3アーキテクチャーを採用したRyzen Threadripper 5000シリーズに対抗する予定の製品で、最大24コアでDDR5-4800への対応や64レーンのPCIe Gen 5を搭載する製品になっています。
コンシューマー向けCPUとしては、2023年初頭にRaptor Lake-Sの中でもエントリーからミドルレンジを中心に製品ラインアップの拡充が行われますが、2023年Q3(7月~9月)頃にはRaptor Lake-S Refreshが投入される予定となっています。
Intelは2023年にRaptor Lake Refreshを投入へ。Meteor LakeとArrow Lakeは2024年登場
このRaptor Lake-S RefreshについてはRaptor Lake-Sから改良されたIntel 7プロセスが採用され、主に動作クロックを100~200 MHzほど向上させるなど小規模なものに留まると見られており、2024年に発売がされるMeteor Lake-SおよびArrow Lake-Sまでの繋ぎとして登場すると見られています。
2023年に発売されるIntel製新チップセットはなし。800シリーズは登場せず。
2023年にIntelから登場するチップセットはほとんどなく、Sapphire Rapidsの投入に伴いサーバー・データセンター向け製品にはC741チップセットとHEDT向けのW790が新しく投入されるチップセットになっています。
ロードマップによると、Raptor Lake-S Refreshの投入に伴う新しいチップセット(800シリーズチップセット)は予定されておらず、現行の700シリーズおよび600シリーズチップセットが2023年も現役で使う事が可能になっているようです。
IntelではAlder Lake-SやRaptor Lake-Sを2021年、2022年と1年置きにコンシューマー向けCPUを投入してきましたが、一旦休憩という事で2023年はRaptor Lake-S Refreshの投入のみに留まるようです。AMDもZen5アーキテクチャーを採用したRyzen 8000シリーズは2024年頃の発売を目指している事から2023年はかなり白けた年となりそうです。
2023年はアメリカを中心に経済は後退局面に入るとも言われていますのでここで新製品を出さず景気回復が期待される2024年まで新製品投入をホールドするという選択肢は戦略的には正しいとも言えますが、消費者からするとちょっと寂しい気もしますね。
コメント