Core i9-11900Kをゲームなどで実テストした結果が出現。i9-10900Kに劣る事も

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Rocketlake-S-i9
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CES 2021にて発表されたRocket Lake-Sですが、その最高モデルであるCore i9-11900KのQS品で各種ベンチマークやゲームなど実戦的なシナリオでテストされた結果が出現しています。

Intel第11世代CPU『Rocket Lake-S』の最新情報

目次

シングルコア性能が非常に高いCore i9-11900K

Core i9-11900Kは、CES 2021にて発表されたIntelの第11世代デスクトップ向けプロセッサで通称『Rocket Lake-S』と呼ばれています。アーキテクチャーは従来までのSkylake系からモバイル向けのIce Lakeをベースとした物に刷新され、Skylakeに比べて20%に迫るIPC向上や最新のPCIe Gen4規格への対応などがされています。

この『Rocket Lake-S』ですが、CES 2021の発表会ではシングルコア性能が非常に高い事がアピールされており、Ryzen 9 5900Xに対してほとんどのゲームでは約5%高いフレームレートで動作するとされていましたが、実際にそれほど性能が上がっているのか、QS品を入手した香港のテック系Youtuberが前世代であるCore i9-10900KとCore i9-11900Kを比較するために様々なテストをしています。

Core i9-10900K vs Core i9-11900K。両者5.2GHzにOCでベンチマーク

まず、ベンチマークはCore i9-10900KとCore i9-11900K両方を5.2GHzにオーバークロックした状態で計測がされています。Core i9-11900Kのベースクロックは3.5GHzで1コア利用時のブーストクロックは5.30GHz、全コア利用時は4.80GHzとなっています。今回は、シングルコアでも全コア利用時でも5.20GHzに固定してベンチマークが計測されています。これによりブーストクロックの挙動差などの誤差要因を排除し、両CPUのIPCに焦点を当てて計測が可能となります。ちなみに、Core i9-11900KではPL2が250WとなっておりCore i9-10900Kと同じ水準となっています。

シングルコア性能は高い。マルチコアはコア数減の影響で伸び悩む

ベンチマーク計測ですが、まずはお馴染みのCPU-Zです。こちらはシングルコア性能はCore i9-10900Kに対して約11%高い性能が記録されています。ただし、コア数がCore i9-10900Kの10コアからi9-11900Kは8コアに減っているためマルチコア性能では12%遅いという結果になっています。このシングルコアがi9-10900Kより高く、マルチコアが低い傾向はCinebench R15やR20、R23にも適用されます。ちなみに、Cinebench R20ではシングルコア性能は16%ほど高いものの、マルチコアになると同じく10%程低いスコアとなっておりコア数減少の影響が出ています。

マルチコア性能のみの計測となるx264 1080pのテストでも同じでi9-10900Kに対して5fps遅く、VRAYでは14Mpath低くなっています。

総合的なベンチマークである3DMarkでもマルチコア性能が足を引っ張り、Core i9-10900Kに対して総合スコアが約10%程度の差を付けられてしまっています。

ゲーミングでも伸び悩む。

動画では、実際のゲームをプレイしてその平均FPSなどが示されています。計測に使われたゲームは合わせて6つで、GPUにはRTX 3080が使われています。
テストに使われたタイトルは『Shadow of the Tomb Raider』『Wolfenstein: Youngblood』『CyberPunk 2077』『Assasin Creed Valhalla』『Total War:Three Kingdoms』『PUBG』となっています。

ゲーミングでの結果は、IntelがCES 2021で発表した内容に対して少々期待外れな結果となっています。
『Shadow of the Tomb Raider』と『CyberPunk 2077』はこの中で数字が悪く、i9-11900Kはi9-10900Kに対して5%~7%近く平均FPS数が下回っています。また、『PUBG』でも平均FPSは最大で4%程下回る結果となっています。なお、『Assasin Creed Valhalla』はi9-10900Kと同等スコア、『Wolfenstein: Youngblood』と『Total War:Three Kingdoms』ではFPSがi9-10900Kに対して約3%程度向上している結果となっています。
ちなみに、どの計測でも最小FPSがi9-11900Kでは大きく向上していますがこれはPCIe Gen4.0に対応した事によるものと考えられます。

今回、計測されたCore i9-11900KはQS品と言う事で市販されるバージョンとほぼ相違は無いものと思われます。その中でベンチマーク計測ではシングルコアは非常に高い記録を叩き出しておりアーキテクチャー刷新の効果が出ています。マルチコアについてはi9-10900Kから2コア減っているため比較すると10%程度の低下は仕方ないと言えますが、問題はゲーム時の性能です。
たった6つのゲームでしか計測がされていないため、今回の結果は参考程度に留める必要があります。ただ、今回出現した計測結果を見る限りはCore i9-10900Kに対して誤差の範疇を越える低い値が出ているタイトルが6つ中3つある事は事実でもあり、最新タイトルであるCyberPunk 2077ではFPS数が6%近く低下してしまっているのは少々、残念な結果と言えます。
ただ、最終判断はもっと多くのレビューアーが出すベンチマーク結果を見てからにする必要があるので、Ryzen 5000かRocket Lake-Sかで迷っている方はもう少し待ちましょう。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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