サムスン電子製3nmプロセスの歩留率は20%台の模様。顧客はマイニング用ASICのみ

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サムスン電子ではTSMCに先んじて3nmプロセスでの量産を開始していますが、この3nmプロセスの歩留まりが20%台という情報が台湾の新聞社で報じられています。

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サムスン電子がTSMCに先駆けて3nmの量産化を開始したものの歩留まりは20%台

サムスン電子では2022年6月30日にGate-All-Around(GAA)アーキテクチャーを採用した3nmプロセスをTSMCに先駆けて初期生産の開始を行いました。

この3nmプロセスについてはQualcommのSnapdragon 8 Gen 1に採用されていた4nmに比べて歩留まりと効率が大きく向上すると見られていましたが、台湾の新聞社、工商時報によると、サムスンではこの3nmプロセスについて歩留まりが20%程度にしか達していない事が明らかになったと報じられています。

この問題の原因は静電気によるもののようで、サムスンではアメリカのSilicon Frontline Technology社と提携し、3nmプロセスの歩留まり改良を目指すとのことです。

なお、この低い歩留まりの影響によるのかサムスンの3nmプロセスについてはGalaxyなどスマートフォン向け製品には使われておらず、現時点で明らかになっている顧客はBitcoinなど仮想通貨のマイニング用ASICだけのようです。

 

サムスン製の半導体に関してはGeForce RTX 3000シリーズの初回供給量が不足していたことや、QualcommのSnapdragon 8 Gen 1が早々にTSMCへ移行した原因の一つが歩留まりだったのですが、ずっと歩留まりについては問題を抱えているようです。

NVIDIAのRTX 3000シリーズのときは50%、Snapdragon 8 Gen 1の時には歩留まりが35%と異常に低い状態辺りでしたが、微細化が進んだことで歩留まりの悪化に拍車がかかったようで、ついに20%台にまで落ちてしまったようです。基本的に、製造プロセスを微細化するとコストが高くなる反面、1つのウェハーから取れるダイの数は増えるため多少歩留まりが悪くなっても供給量によって高いコストを吸収できますが、ここまで悪化すると3nmを採用する意味自体ただのマーケティング的な要素のためだけの存在になってしまいますのでどうにかしないとやばいですね。。。

 

 

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