AMDでは2022年中にサーバー・データセンター向け製品としてZen4アーキテクチャーを最大で96コア搭載するEPYC Genoaをリリース予定ですが、このEPYC Genoaの中で最上位CPU(x86 CPUの中で恐らく最速のCPU)となるEPYC 9664の仕様が明らかになりました。
最大96コア、Zen4アーキテクチャーを搭載したEPYC Genoa
AMDではTSMC 5nmで製造されるZen4アーキテクチャーを搭載したコンシューマー向け製品のRyzen 7000シリーズを2022年9月15日から発売する予定と言われていますが、このほかにAMDの稼ぎ頭でもあるサーバー・データセンター向け製品となるEPYC Genoaを2022年中に市場投入を行う予定となっています。
このEPYC Genoaでは現行のEPYC Milanの最大64コアから最大96コアにコア数が増え、メインメモリーにはDDR5、PCI ExpressはGen 5.0に対応する事がAMDからは既にアナウンスがされており、最上位モデルについては恐らく世界最速のx86 CPUとなる可能性がありますが、今回このEPYC Genoaの最上位モデルに関する仕様情報のリークが出現しました。
96コアが最大3.8 GHzで動作。TDPは400Wに・・・
EPYC Genoaについてはラインアップに関するリークが7月上旬に出現しており、その時にはモデルナンバーは従来までの7000番台から、ソケットSP5に変更される事に伴い9000番台に改められる事が明らかになっています。
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このラインアップに関する情報の中には合計18モデルの情報が出現しており、その内の12モデルに関しては開発が完了済みで詳細な仕様が出ていましたが、残りの6モデルに関してはまだモデル名などは不明とされていましたが、EPYC GenoaのラインアップをリークしたYuuki_Ans氏がEPYC Genoaの最上位モデルに関する情報を入手したようです。
AMD Genoa EPYC 9664
96Core/192Thread TDP:400w
2.25GHz – 2.XGHz – 3.8GHz(ES)
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This should be the flagship model …— 结城安穗-YuuKi_AnS (@yuuki_ans) July 23, 2022
Yuuki_Ans氏によると、EPYC Genoaの最上位モデルはEPYC 9664と呼ばれるようで、コア数は96コア、スレッド数は192スレッドで32MBのL3キャッシュを搭載するCCDを12個搭載、各コアに1MBのL2キャッシュと合わせると合計480MBのキャッシュ容量を持つモデルとなっています。
また、動作クロックについてはcTDPであるため最低2.25 GHzから最高で2.9 GHz未満までで設定が可能で、ブーストクロックについてはES段階で最大3.8 GHzに達するとの事です。
現行のEPYC Milanについては64コアのブーストクロックについては最大3.675 GHzとなっており、96コアである事やまだES段階と言う事を考慮するとかなり高い動作クロックと言えます。
ただ、96コアを搭載するだけあり、TDPについては400Wとなっていますがこれは定格時のTDPで全コア動作でのブーストがかかった場合には瞬間最大で700W程度の消費電力になる可能性があります。
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AMDのEPYC Genoaについては96コアかつ動作クロックについては全コアブーストにおいては2 GHz台になるものの、一部コアのみ動作するという場面ではES時点で最大3.8 GHzで動作するなど動作クロックも高く、x86系CPUとしては恐らく世界最速CPUとなる事は確実と言えます。
AMDではサーバー・データセンター分野におけるシェアが21年Q4から22年Q1の1四半期で0.9%増を記録しており、今回リークが出現したように性能が大幅に向上したEPYC Genoaの投入や競合のSapphire Rapidsの投入遅延も相まってAMDのサーバー・データセンター向けシェア拡大の速度は更に上がる可能性があります。
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