Intelが発売したAlder Lake-SではメインメモリーにDDR4またはDDR5に対応していますが、基本的にマザーボードはどちらか一つにしか対応できないと言われていました。しかし、中国のマザーボードメーカーがDDR4とDDR5を両方搭載したマザーボードを発表したようです。
DDR4かDDR5か。それがAlder Lake-S対応マザーボードだったが
Alder Lake Motherboard With a DDR4 and DDR5 Slot Appears | Tom’s Hardware
Intelでは第12世代CPUであるAlder Lake-Sにて従来まで標準的だったDDR4に代わってDDR5に対応するようになり、各社からDDR5対応マザーボードが多く登場するようになりました。しかし、DDR5はDDR4に比べてまだまだ容量辺りの単価が高いという事や余っているDDR4を使いたいというユーザーも居る事からAlder Lake-SとDDR4を組み合わせて使いたいというユーザーは一定層存在しているようです。
そのため、Alder Lake-S対応マザーボードではDDR4に対応するマザーボードが数多く発売されていますが、これはDDR4のみ対応で、DDR5へ将来的にアップグレードする際にはマザーボードを買い替える必要がありました。
そんな中で、DDR4を使いつつ、いつか安くなったらDDR5へ変更したいというユーザーの夢を叶える変態的なAlder Lake-Sマザーボードを中国のメーカーが発表したようです。
DDR4、DDR5を1スロットずつ搭載。マザーボードを変える事無くDDR5へ移行が可能に
中国のOndaと呼ばれるマザーボードメーカーがH610M+と呼ばれるマザーボードを発表しました。
このマザーボードはMicro-ATXサイズでチップセットにはH610を搭載したモデルになっていますが他のH610モデルと大きく異なるのがDDR4スロットとDDR5スロットをそれぞれ1スロットずつ搭載しています。
DDR4スロットではDDR4-3200まで対応しており、DDR5スロットではDDR5-4800まで対応し、各スロットの最大容量は32GBとなっているようです。ただ、DDR4、DDR5共に1スロットずつ搭載となっているためどちらのメモリーでもシングルチャンネルでの動作となるようで、DDR5の場合は最大15%ほどパフォーマンスが落ちる可能性があるようです。
他の仕様では、対応CPUは最高でCore i7までの対応となっています。また、インターフェイスではPCIeはGen 5.0 x16、PCIe x1をそれぞれ1スロットずつ搭載、M.2スロットはストレージ用とWiFi用に合計2スロット搭載していおりエントリー向けモデルに求められる最低限の装備はすべて備えたモデルとなっています。
リアI/OにはPS/2コンボポートやUSB 3.0とUSB 2.0を2口、VGAとHDMIを1口ずつと基本的な装備に留まっています。
このOnda H610M+はまだ発表のみで発売はされていません。そのため価格については現時点では不明となっています。
2015年にIntel Skylake CPUが登場した際にDDR4は当時はDDR3に比べると高価だったり、余っているDDR3を使いたいというユーザーが一定の需要があったためASRockがDDR3とDDR4を2スロットずつ搭載したマザーボードを発売していましたが、同じ現象が今回も起きるようです。
DDR4とDDR3どっちもOK!ASRock発、Skylake時代の“変態マザー”「H110M Combo-G」 – エルミタージュ秋葉原
今回のH610M+ではDDR4とDDR5スロットがそれぞれ1スロットしかありませんが、このモデルの売れ行き次第では今後DDR4とDDR5を2スロットずつ搭載したモデルなども登場するかもしれないですね。
こういうのを見ると、変態的なマザーボードを良く出すASRockにも期待したいですが、最近はIntelの締め付けが厳しくなっているという噂もあるので難しいかもしれませんね。
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