Intelでは最上位モデルのCore i9-12900Kから動作クロックを引き上げたCore i9-12900KSをCES2022で発表しましたが、このモデルのベンチマークスコアが出現しました。
動作クロックを増やした特別モデル、Core i9-12900KS
Intelでは2021年11月にデスクトップ向けのAlder Lake-Sの最上位モデルとしてCore i9-12900Kを発売しましたが、その後2022年1月に開催されたCES2022にてCore i9-12900Kの中から動作クロックの引き上げが可能なCPUのみを選別した特別モデル、Core i9-12900KSを3月までに発売する事を発表しました。
このCore i9-12900KSではコア数やキャッシュ容量など基本的な仕様はCore i9-12900Kと同じくP-Core 8基、E-Core8基で計16コア、24スレッドでキャッシュ容量は30MBになっています。一方で動作クロックについてはCore i9-12900Kでは1コアのみの最大ブースト時が5.2 GHz、全コア動作時には4.9 GHzとなっていますが、Core i9-12900KSでは1コアのみの最大ブースト時は5.5 GHz、全コア動作時には5.2 GHzにまで引き上げられています。
そんなCore i9-12900KSについて価格情報などは既に出現していますが今回初めてGeekbenchのベンチマーク結果が出現しました。
性能はCore i9-12900Kよりシングルは5%、マルチでは10%向上。
Core i9-12900KSのベンチマークはASUS ROG STRIX Z690マザーボードに搭載された状態で行われており、OSにはWindows 11、メインメモリーにはDDR5を32GB搭載しています。
Core i9-12900KSのベンチマーク結果はシングルコアが2080pt、マルチコアが19010ptを記録しています。Core i9-12900Kと比べるとシングルコアは1998ptで4.1%、マルチコアは17166ptで7%ほど性能向上を記録しています。
なお、AMDのRyzen 5950Xではシングルコアが1686pt、マルチコアが16567ptに対してCore i9-12900KSがシングルコアが23%、マルチコアが15%と大きく上回るスコアとなっています。
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一方で、消費電力面では動作クロックが向上しているため同じく消費電力もあがっており、Core i9-12900KSではTDPがベースクロックでの動作時は125Wから150Wで20%、最大TDPに当たるMTPは241Wから260Wで8%ほどに上昇しています。
Core i9-12900KSでは価格はCore i9-12900Kより20%以上も高い10万円近くに設定されると見られていますが性能面ではマルチコアで7%の伸びなどコストパフォーマンスは高いとは言えず、一般向けの製品では無いと言えます。ただ、少しでも高い性能の製品が欲しい方やオーバークロックをゴリゴリにする方であれば価値は見いだせる製品と言えそうです。
TDPについてはベースクロックでの動作時は150W、MTPでは260Wという事で空冷での冷却では厳しいと言える値になっているので購入を考えている方は水冷化を前提に考える必要はありそうです。
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